美しい薔薇には棘がある
美味いものには慮外がある 
とは言わないが、俺の天敵はこのフランスパンだ
レバーペースト、大好きで良く頼むのだがこの付け合わせが振るう暴力のことをいつも忘れている
 
どういうことか
実は俺の口内は人並み以上にとてもデリケートなのだ
必ず、必ずカリッカリになっているフランスパンの硬度は大変優秀で、過去の反省を忘れて調子に乗って3-4枚を勢いで食べると大概俺の口の中は血の海になる
最悪、昔から何度も苦しめられているアフタ性口内炎の餌食となり、以後長い時で数週間悶絶を味わい地獄を見ることになるのだ
 
「レバーペースト+フランスパン」
頼むからそういうフォーマルさは只の時代遅れな幻想であることを世間はもっと自覚して欲しい
Ritzとかクラッカーをサーブして俺をケアしてくれる配慮の行き届いた良店
どこかにないものだろうか?