先週のブログでも触れたが、11月28日に開催された東子さんのコットンクラブのライブでドラムを担当したのが菅野智明さんだ

お恥ずかしいながら、このライブのサポートメンバーが告知されるまで全くノーマークのドラマーで東子さんの周辺では聞き慣れぬミュージシャンの素性を訝っているところへ、来年2月発売の東子さんのnew albumでもレコーディングに参加したことが追加発表となり、一気に古内組の新たな一角を占める存在に上り詰めたこの新鋭ドラマーがライブでどんな演奏をするのかとても楽しみにしていた

結果的に素晴らしい演奏を通じてnew albumの概要へのヒントも沢山もらったので、彼のプロフィールがわかる動画をyoutubeから二つ張りつつ、演奏を聴いた感想も今回は簡単に書いておきたい

 

掲載の動画ではジャズ、アメリカンポップ、カントリー、クラシックと幅広く音楽好きの父親のおかげで10代に色々な音楽に影響を受け、さらに兄君がバンドでギターをやっていたこともあり、多人数で演奏する楽しさに目覚めたエピソードが紹介されている

ドラムを14歳の時に始めたこと、高校卒業後に音楽専門学校の門を叩きドラムの基礎から学習したこと、その後2000年に渡米しNYのニュースクール大学へ入学、世界中から集まる優秀な同期生としのぎを削りながら更なる刺激を受け、2005年に卒業後10年間NYでプロとして音楽活動で腕を磨いたという、目的のためには苦労を厭わない意識のめちゃくちゃ高い濃密なドラム人生を送られてきたようだ

 

さてコットンクラブのライブであるが、東子さんが過去絶大な信頼を寄せる佐野康夫さんを敢えて引き合いに出して比べると、菅野さんの演奏はパワフルだが佐野さんのドラミングとはかなり対照的な端正なフォーマルなスタイルのドラマーなのかなという印象を最初感じた

しかし動画の中でご本人がスティックの持ち方やドラムの音色、バスドラとシンバルの音量バランス、ドラミングの構成に配慮するなど、そのサウンドはパワフルでありながら繊細さを相当追求しているようで、このあたりも佐野さんの持ち味である「軽快さ」とは少し方向性が異なる音作りを目指しているようだ(余談だが、菅野さんが公演当日にステージへ持ち込んでいたドラムセットが佐野さん御用達のカノウプスだったので、嫌でも比較してしまったのだ)

 

その音作りに惚れ込んだ結果なのだろう、ライブのMCで東子さんがnew albumの為に「5年かけた」と菅野さんへのオファー期間をえらく厚盛りした偽りエピソードを紹介していたが、東子さんのデビュー30周年の節目に発表する作品に菅野さんの演奏が必要だった訳を早く確認したいものである