つい先日のことだ
1軒目で嗜んだアルコールに背中を押されて、長らく行けてなかったご近所の飲食店を始めて利用してみた
後で種明しをするが、ここは何故かweb上で殆どプロフィール情報が得られない謎多き店で、新規開拓に物怖じしない自分でも中々ハードルが高くずっと地団太を踏んできたのだ
で実際入ってみると迎えてくれたのは行き届いたサービスと気さくなマスターだったし、多くの良質なお客さん達が長く支えてきた「健全な」店舗だということがわかって、ずっと恋い焦がれてきた甲斐はあったと思う
同時に意図せぬ収穫も同時に懐に収めることになった
以下、少し長くなるが"偏見に満ちた"その内容を書いてみたい
この店はなんでも開業後半世紀近くらしく、古い馴染み客から若い新しい客までいろいろな方が出入りしているようだが、基本どんな客でもウェルカムとしつつ、店のサービス・雰囲気や方針及び既存利用客とソリが合わない客への再来店圧力は極小としているらしい、去る者は追わずである
それが店のキャラの維持管理を最優先とし、客同士がいつの間にか編み出した自分達の憩いの場所を守る自衛策になっているという訳だ
(滞在時1度だけ、控え目な表現で、しかし真顔のマスター本人からSNS媒体へ店舗紹介ネタの掲載は控えてくれ、という圧力はかけられたが、その時は得てして上記を知るという段階だった)
道理でwebで情報が皆無な訳だ、そもそも「新人」を募集していないし、「応募」後に受ける「圧迫面接」は合わない人には相当な難関である
果たして、見事なリテラシーが強固な結界の如く醸成されていたことがこの店を謎多き物としていた原因であった
言葉は悪いが俺はそこに無言の「脅迫」に近いものを感じてしまう
余計なお世話だが、そうしたマネージメントが導くのは、売上拡大という至上命題が喫緊の課題が無ければ当然だが、流行りの新店へのアンテナを張り、新客を取り込むにはどんなトレンドを店に反映させれば良いか、という創意工夫の欠如であり、これでいいんだ、これを続けていればいいんだ、という見る人から見ると怠慢行為そのものでもある
そのうち店だけでなく、そういう新し物好きの嗜好でトレンド情報を持っている客でも、この店に限っては見えない自浄作用が働きその披露の遠慮が励行され、口をつぐむだけでなく、悪くすると新規開店した店に行かなくなる、もしくは諦めてこの店に足を運ばなくなる、そして結局既存のコミュニティーが守られるというわけだ
この店にいられるのは、界隈の古い店との関係はともかく、最近出店した新しい店との交流は基本的になく情報を持たない、新参者に対してはお手並み拝見という達観の持ち主ばかりなのである