先日見かけたサンプルは
新種と言えるものであった
電車のロングシートに
かなり腰を浅く、足を前に
投げ出す感じで腰掛けて
肩甲骨のあたりの背中が
座面と接触して姿勢を保つ形
この形を取ると
一見、腰を支点とした上半身の
スイングが難しく思え、「寄りかかり」
状態は維持できないのではと
思えるのだが、
いやいやサンプルの逞しさ
我が想像を遥かに超えており
覚醒時に実際にその姿勢を
とってみればわかるのだが、
自らの身体に苦痛な負荷を
わざわざかけてまで、
「寄りかかり」体勢を「作ろう」と
しているかの本能には、只々
敬服するのみである
こういう症例を目撃した上で
分析を詰めていくと
もはや無意識下の「寄りかかり」の
姿勢の発現と、脳内麻薬の分泌の
ような本能的快楽との関連が
存在するのではないかという
仮説を準備、提唱するべきかという
誘惑に駆られてしまう