今日は急に思いついて米子まで映画を観に行ってきました。観てきたのは以前の記事でちょっと触れていた「杉原千畝(スギハラチウネ)(http://www.sugihara-chiune.jp/)」。12月に入って観なければいけないと思っていた映画が2本ありました。それはこの「杉原千畝」と「海難1890」で、どちらもご存じの通り先人が残してくれた後世の日本人への大事な遺産を描いたものです。
上映時間を調べたら「海難1890」は夕方の上映だけしかなく、「杉原千畝」の方は午後一番の上映があり、時計を見たらその時間まであと1時間半チョイありました。少し高速を使えば1時間チョイで行けるから余裕で観られると思って出発したのですが、着いたらまあイオンの駐車場に入るのに一苦労、その上いつもはすいてるチケット売場もえらい混雑で「なんじゃこりゃ?間に合わんがな」と焦ったのですけど何とか本編1分前には席に座ることができました。
結局お金を払うときに分かったのですが、今日はムービックスの日で通常大人1800円のところ誰でも1100円で観られるサービスデーでした。それにまあスターウォーズ効果も重なっての混雑だったのだとやっと分かった次第です。まあ駐車場の方はクリスマス前で当然といえば当然で読みが甘かっただけなのですが…。でも今日は一人で夫婦割引もないし、通常料金になるけどしょうがないか、と思っていた私はちょっとだけハッピーでした。
実は木曜日に行けばメンズデーで安く見られるのは知っていたので、仕事を5時で終わって観に行こうかと思っていたのですが、実際に当日になるとそれどころではなくて断念してました。昨日の土曜日は倉敷の病院に嫁さんを連れていったので、帰りになんとかならないかと思っていたのですけど、これも諸事情で断念。来週の週末にもどうも出張が入りそうなのと、そこでは何とか年賀状に時間を・・・と思えば今日しかなかったのであります。
まあ、そんなこんなでやっと順番が来てチケットを購入して1800円のつもりで2000円出したら1100円だったのでちょっと嬉しかったと、それだけを言いたかったわけです。でも田舎に住んでいると都会の人のように映画も気軽には行けないわけで、行くだけで往復約3時間掛かる上に、高速とガソリン代でも3000円くらい必要になります。コヅカイもろくにない小市民のオジサンにとっては映画も実際にはかなり高価な娯楽なんですよ(涙)。そういう意味ではまあ、これもどこかの誰かさんの思し召しということでありがたく楽しませてもらいました。
肝心の映画の話ですが、ちょっとものの分かっている人には今さらどういう人か説明する必要もないと思うので、そこにはあえて触れません。映画としてのエンターテイメント性からいうと、個人的には普通の出来という印象です。まあ監督も外国人で、舞台も日本のシーンはほんのちょっと、会話も日本人同士以外はすべて英語なので海外に持っていくことを意識しているのだろうなということは想像が付きました。ただヒットするかどうかといえばどうなんでしょう?
でも本音はより多くの日本人、そして世界中の人達に観て欲しいし、かつてこんな日本人がいたということを誇りたいという気持ちが強くあります。同時に戦後外務省から冷遇された上に解雇されたというところまでは描かれていないのですが、それでもその仕打ちをした国(外務省)対する情けなさや恥ずかしさという気持ちが湧いてきます。私はいつごろ杉原千畝さんの存在を知ったのでしょうか、たぶん20代の頃だったと思います。その当時になんで外務省は戦後数10年も経っているのにこの人の功績を認めないのか不思議に思ったのは覚えています。一応2000年に名誉回復はされているようですが、ご本人が生きているうちに実現してほしかった。
実際の国際政治の裏側では、特に対米ロビー活動においては、この人を貶めた外務省の外交官が、この人の存在によって有形無形に助けられたことも少なからずあったのではないかと勝手に想像しています。まあ、あくまで個人的な妄想ではありますが、米国でのユダヤ系の力、それにナチスに対する恨みと同じだけ恩義も決して忘れないところを思えばあながち考えられないことでもないかと。
もうひとつの「海難1890」、これもぜひ見たいのですが、次に時間ができるころには上映期間が終わっているのではないかと心配してます。こちらは日本とトルコとの絆についての物語なのですが、これも我々に残された大きな遺産だと思います。今はトルコを取り巻く世界情勢も大変困難な状況に陥っていますが、プーチンさんとも親しい安倍さんの英知でうまく助け舟を出すことができるといいのですが、どんなものでしょうか。