注目の第3のエコカー・ミライース、納車から約2週間が経過し、走行距離は1300kmになりました。2週間とはいってもそのうち6日間は出張のため地元の空港で夜露にさらされておりました。なにせ2WDなら100万円前後で購入でき、何のからくりもないガソリン車でJC08モードが30km/L(4WDは27km)の燃費と来れば、誰もが「ホンマにそんなに出るんかいな?」と懐疑的になるもの。やはりまだ余り走っていないので注目度は高く、会社でもいまだに1日に何人かは燃費を聞きに来ます。
特に田舎では通勤用に軽自動車を使っている人が多く(たいていの家で夫婦・年寄り・子供と免許を持っている人数だけ保有している)、当然その燃費というのは切実な問題です。これがプリウスの半値で買えて維持費も安いとくれば絶対に大ヒット間違いなしです。フィットHVやこれから出るプリウスC(=アクア?08モード40km)にしても廉価版で150-160万円、何やかやで180万円くらいにはなるとすれば、いいのは分かっていても簡単にはいきませんから。まあミライースはHVを買えない貧乏人の救世主・プアマンズエコカーといっていいと思います。

購入してから1300kmの走行内容ですが、通勤では比較的平坦な渋滞気味の一般道20キロチョイ+高速道路30キロチョイを片道、帰りはなるべく一般道を使うようにして往復105キロ程度x7日。空港へのかなりアップダウンのある山道を往復130キロ程度。それ以外はチョコチョコ無駄に走った一般道(渋滞以外の平均速度は高速100km/h・一般道70km/h)、更にエアコンは曇り止め目的で約100km使用。という具合で大体自分の行動パターンを満たした内容になっています。
この条件での平均燃費は約22km/L弱といったところです。実はこれではちょっとつらい、というのもほとんどエアコン未使用の上、これから冬場にはスタッドレスタイヤに交換するし、今が一番燃費条件のいい時期だからです。そういう意味では23-24km/Lは出て欲しいというのが本音です。
条件や走り方によっては30km/L前後は出ることは実証済みですので、22kmと低迷した要因は高速道路走行と一般道での高めな平均速度(汗)と言えます。とりあえず今は慣らし運転期間で、来週には1000キロ点検でオイル交換等をする予定なので、それから少しエンジンを仕込んでいかなければと思います。これで少しは好転してくれることを期待してます。
それではまずクルマの評価を。他の軽自動車にはめったに乗る機会がなく、今まで乗っていた11年前のダイハツムーブ(3AT・4WD)と年寄のニッサン・モコくらいしか比較できないので、その範囲での評価になりますのでご了解を。
グレード: Xf(Xグレードの4WDバージョン)・白
オプション装備: フロアマット・バイザー・泥除け・助手席下トレイ・ETC・リアスモークフィルム(2WDは標準装備です)
1. 走行性能
エンジンは確実に進化しています。以前のムーブだと最寄のICで本線に進入するのに目いっぱい踏んでも80kmがやっとこさだったのに、イースだと燃費計を見ながら遠慮がちに踏んでも90km台には乗ります。これは助かります、それにいろんな局面での加速性は3年乗ったモコ(2WD)よりもいいと思われます。またCVTのため、燃費コンシャスでノッキングになるかなというアクセルワークでもじわりと粘ってくれます。これはATに慣れた感覚からいうと驚きです。まあリッターカーから乗り換えるのならちょっと幅が狭い以外は遜色ないのでは、と思います。というのも先日北海道で借りたのはトヨタのパッソ4WD(1000cc)だったのですが、ほとんど加速性能とかは変わりませんでした。でもパッソの燃費はかなり悪く、燃費計の平均燃費は12km弱、これって一体・・・。
ハンドリングは正直なところ既にショックのへたっていた状態のムーブの勝ち。ちょっとタイトなコーナーは苦手なようです、まあ進入速度にもよりますので普通に乗ればきっと気にならないのでは・・・でも電動パワステには若干の違和感があるのは否めないような。ただし高速走行での燃費を稼ぐためにタイヤの空気圧を2,8キロにして納車させましたんで、食いつかないタイヤ(エコタイヤ)との相乗効果もあるのかも?
ま、どこまでいっても所詮「軽は軽ですから」、普通車のようなことをいうのは酷なんですが。
もうひとつクルマとの一体感が得られない理由のひとつに視界の悪さ(モコはもっとひどいため、めったに乗る気になりません)があるように思います。これはイースのせいというより、私の体格のせいだと思われますが(笑)。私は身長が180cmで胴長短足体型、つまり座高が高いのです。そのためフロントガラスの上端位置がほとんど目の高さのちょっと上くらいになります。このせいで前方上方が良く見えず、更にバックミラーが邪魔で左が見難くいため左コーナーの見切りが悪くなります。車内はとても広く、頭と天井との間にこぶし一つ以上のスペースがあるのに、ちょっともったいないような。まあ普通の体格の男性や女性が乗るのにはまったく問題はありません。
それとアイドリングストップですが、慣れればどうってことはないのですが、イースに限らず一般的に普及するであろう機能としてはもう少し熟成されるべきではと思います。やはり走行していると随所に違和感は感じます。
2. 室内・ユーティリティ
室内はムチャクチャ広いです。ある意味、軽と割り切れば無駄に広いといえます、その分トランクがとても狭いです。私がシートを一番下げても後席ではこぶし1個以上のスペースがあります、つまり180cmの男性が4人乗っても誰もストレスを感じないということです。ここまで広くしなくてもいいからトランクをもう少し広げて欲しいというのが実感です。
ムーブやワゴンRといった軽の豪華仕様のクルマと、ミライースやアルトのようなベーシックなクルマとの大きな差は後席&荷室のユーティリティ性(金のかけ方=価格差)の違いだと思います。リヤシートのヘッドレストもなければ分割可倒やスライド機能もありません。これは今までムーブに乗っていた人間からすれば物足りません。というのが前述のようにとても荷室が狭い(ムーブの2/3)ため、せめて分割可倒になっていればと思ってしまいます。
小物入れも大変少ないです。最近の軽のトレンド(特に女性に配慮した)から考えるとびっくりです。できればオプションでいいからシートバックポケットくらいは用意して欲しいですね。それに最近のダイハツ車の多くに付いている両サイドのエア噴出し口下のカップホルダーも付いてない(涙)。そういうわけで、購入してから小物入れ系にかなりの出費と工夫をしました。まだ「とりあえず」の段階なので、これから更に工夫をする必要ありです。オプションのシート下トレイは助手席と運転席にも取り付け可能ですから、必ず1つは付けることをお勧めします。

この吸盤式カップホルダーは優れものです。偶然ホームセンターで見つけました、1200円くらい。

噴出し口用カップホルダー。噴出し口が奥まっているのでなるべくフックの長いものを探してください。

オプションのシートアンダートレイ(深さ5cmx幅20cmx奥行き20cmくらい)。注文時にはお忘れなく。
3. その他
イースのオーディオはほとんどのグレードでラジオレスではなく、シンプルな2スピーカーのFM・AM・CDプレーヤーが標準で付いています。でもちょっとシンプル過ぎで、音質調整およびスピーカー調整やCDのリピート機能も何もなく、音質はお任せで調整できるのは音量のみです。ただし、外部入力端子が付いているので、流行のiPodやMP3プレーヤーを直接つないで聞くことができます。まあ、オーディオにこだわる人は購入時には良く研究してください。
エアコンはXグレードなのでマニュアルエアコンが標準です。Gグレードになるとオートになりますが、はっきりいって私はオートエアコンが大嫌いなんです。大体クルマのオート機能というのにまともなものはないと考えています。そういう意味でマニュアルエアコンで満足してます。ただしGグレードには安全装備やチルトステアリングとか、うらやましいと思うものもあります。こちらも購入時には良く研究してください。
後、大きなお世話だと思う装備にリヤワイパーがあります。4WDにはリヤワイパーが標準で付いていますが、フロントワイパーを使ってからリバースに入れると勝手にリヤワイパーが動くんです。フロントウィンドウとリヤウィンドウのコンディションは同じではないのに、これは大きなお世話です。1000キロ点検でこの機能は殺すように依頼しました。そういう意味ではフロントワイパーの速度感知式間欠ワイパーも個人的には不要な機能です。これも調整機能がないのなら一定時間で固定していれば十分です。
これ以外で気にいっている機能としてはタイマー付きパワーウィンドウがあります。これはエンジンを切った後も数秒間はパワーウィンドウが働くので、閉め忘れがあったときには便利です。以前はあったのに最近の車には付いていなくて不満に思っていましたが、いつのまにか復活していたんですね。
以上、いろいろ書き連ねてきましたが、全て私個人の意見や感想ですので、気に入らない記述があっても御容赦願います。それではこれから購入を考えられている皆様の参考となれば幸いです。

アームレスト。前のムーブに付けていたものを使ってます。楽チンですよ、3000円くらい。

照明灯。トランクに照明がないので100均で買ってきました。磁石式なので必要なときにペタッと取り付ければいいので便利です。