昨日日曜日の夕方から、猛烈な歯痛に苛まれた。
土曜日に歯医者へ行き、一本の歯の神経を抜いてもらっていた(歯髄炎?)のだが、どうやらその歯では無く、その前後数本の歯だった。その痛さたるや尋常ではなく、じっとしていることができない。
処方された痛み止め、カロナールは効かず、バファリンも効かない。少しは効いているのかもしれないが、気休めにもならない。
アイスノンはまったく効かず、あちこちツボを押してみるがダメ。歯を磨いてみたり、イソジンでうがいをしてみたり、歯間ブラシを通してみたりしても痛みはおさまらない。
ただ唯一、痛みを和らげる方法として、「水道の水を口に含む」と、うそのようにじんわりと痛みが消え去ってしまうことに偶然気がついた。しかし、口の中の水が温くなってくると、再びじんわりと痛みが顔をもたげるので、水をはきだして、もう一度新しい水を口に含む。水を吐き出したあと、何度も祈りながら床につくが、間髪居れずに猛烈な痛みが立ち上がり、あわててまた洗面所に行って水を口に含む。
WEBでいろいろ情報を調べたところ、症状としては歯髄炎があてはまるようだ。とにかく痛さが半端ではなく、50年生きてきて、ガマンできない痛みというのは他にあまり思い当たらず、若い頃、副鼻腔炎(蓄膿症)で頭痛ががまんできず、救急車に乗った時以来だ。
夜中に洗面所前に座り、口の中に水を入れては吐き、という行為を延々と繰り返す。『終わった人』という本を読みながら時間をつぶすが、(←俺も終わってるなあ。。)さすがに眠くなってくる。そこでふとんに横になるが、口の中に水が無いと、容赦なく痛みが襲い掛かってくる。明け方、水を口に含んだままうとうとして、水を何回かこぼしてしまった。
新聞をドアのポストに入れる音がし、朝が来たことを感じる。
口を大きく開け、鏡で口の中を覗いて点検してみる。歯石で汚れた歯がいくつかあり、もっと定期的に歯医者に行っていなかった自分の浅はかさを思う。
口を大きく開け、顔のツボを思いっきり押したり、顔に力を入れてくしゃくしゃにしたりしていたある瞬間、痛みが治まったように思えた。もう眠くて眠くてしかたなかったこともあり、どうやらそのまま寝ることができたようだ。
朝10時頃に眼が覚めた。今のところ痛みは治まっているようだ。
こんなことがあると、ただの、「痛みが無い」という普段の日常がどんなにありがたいことなのか、いやというほど思い知らされる。しかし、凡人はしばらくするとそんなことを忘れてしまう。
忘れないうちに教訓としてこれを記した。