私が寄り添うあなたの幼い面影に
大人びた表情があった
無邪気に笑い身を寄せる私は
そのことを知らない
カメラを見据えるあなたの眸に
曇りはない
あなたはその幼い体に
どこまで成熟した精神を宿していたことだろう
その聡明な視線の中に
不安や怒りや喜びは見いだすことができない
ただカメラの先に人生の真実をみつめる
冷徹なあなたが内包されている
あなたはこの世に生を受けて何を感じたことだろう
あなたが感じた総体を私は受け止めることができるだろうか
あなたは黙って私を受け止めた
拒絶することもなく黙って受け止めた