(腐、BL要素を含みます。ダメな方はお戻りください。)
そして朝を迎えた。
「ふぁ〜〜〜っ。」
目が覚めてあくびと伸びをする。
昨夜スッキリさせたはずなのに、朝っぱらからやはり元気な一部分。
まあ、朝のコレは男ならではの生理現象ではあるのだが…
あながちそれだけとは言えないか…。
どうも大野君がせまってくるという、なんとも都合のいい夢を見ていたようだ。
全くもって昨夜の行為の意味がない。
「はぁ〜、こんなんで今日大丈夫かなぁ…。」
思わず口にしていた。
スッキリしたようでしていない気分で一日が始まった。
朝練に行くとやっぱり大野君は来ない。
これもいつもの事だけど(笑)。
来なくてよかったけど…
昨夜のアレで、まともに顔が見れないかも。
というか、朝練の必要が無いほどの上手さだからね。それに、昨日教えてもらった情報によると、朝は苦手だから、行く気はあっても起きれないって言ってたし。
朝練を終え、教室に戻ると…
チャイムが鳴る1分前、走る足音とともに大野君が入ってくるんだ(笑)。
「せんぱい、おはよー!
今日も無事に間に合いましたね〜。」
毎朝必ず滝沢が先に大野君に話しかけるから、いつも俺は挨拶出来ない! ちらっとアイコンタクトをとり、お互いクスッと笑う。
これが最近のお決まりになっている。
だけど、今朝は妙に照れ臭い。
昨夜の妄想の中の智くんの艶っぽい顔が浮かんできて、前を向いた智くんを多分いやらしい目でしばらく見ていた。
・・・・・・
滞りなく授業が終わり、部活の時間を迎える。
やっぱり滝沢が大野君を引っ張って行く。
俺は悔しくも、どうせ部活が始まれば一緒に練習出来るんだからと言い聞かせる。
俺はというと、村上と横山と一緒に部室まで行くのが毎日のパターンだ。
部室に着くと全員が集まる頃に、部長、副部長から東山先生の練習メニューを聞く。
ここでようやく大野君とまともに会話が出来るようになる。
…ほんと、ツライわ…。
パート練習のための部屋へ向かいながら、岡田先輩たちに気付かれないように、俺から話しかけた。
「大野君、今日ほんとに行っても平気?」
どうしても確信したくて、おそるおそる聞いてみる。
「うん、平気だよ。
…櫻井君、もしかして他に予定でも入った?
だったら無理しなくていいからね。」
思いもよらぬ切り返しに、そんなもったいないことしてたまるか! と慌てて否定した。
「無いから、予定なんて!」
…思わず大きな声が出てしまった…
案の定、
「なんや、どうしたんや櫻井?」
先に堂本先輩と一緒に歩いていた岡田先輩が振り向いた。
「////////…!」
一気に顔が熱くなり赤くなっていくのがわかる。
「なんでもないよ、岡田っち。
クラスでの話に櫻井君が驚いただけだよ。」
いぶかしげな顔で、
「ふ〜ん、そっか。」
岡田先輩はそう言い、また前を向いて堂本先輩と話の続きをしながら歩いていく。
そういえば渋谷の反応は…?
俺たちの後ろから、1人でついて来ている彼をちらっと見る…
目があった。
口角をほんの少しだけ上げて俺を見た。
その反応が気になるが…
「大野君、フォローありがと。」
「ううん。練習のあとの事を話して、変に茶化されんのも嫌だしね。」
「そうだね、岡田先輩と堂本先輩ならぜったいに突っ込んで来るもんね。」
そしていつもの練習メニューをこなし、東山先生による合奏も終え、いよいよ帰宅の瞬間がやってきた。
さりげなくするために、居残り練習を2人でしばらくする。
村上と横山には先に帰ってもらった。
滝沢のちょっかいをどう交わすか考えてたけど、意外とあっさり帰っていった。
ほどなくして。
「櫻井君、帰ろっか?」
〝ドキッ!〟
「う、うん、そうだね。」
いよいよこの瞬間がやってきた。
緊張と不安が入り混じりながらも、期待に胸を膨らませていた。
続く