小さな一歩。 | 公務員ってこんなもん。

公務員ってこんなもん。

ある地方公務員の日常。
仕事もプライベートも、日記を通して公務員の実際をつづります。
なぞの職業「公務員」もこれで完璧?

皆さんは、お役所に行ったときに
事務所の中を見てどう感じられますか。

テレビなんかで見ると、お役所の事務所って
大都市でも地方都市でも、
どこにいっても大体雑然としている印象を受けます。

 1)ロッカーが事務スペースの大半を占めている
 2)そのロッカーの上にまでファイルが置かれている
 3)場合によっては、個人の事務机の上にまでファイルが積まれている
 4)机の上には、書類が乱雑に積まれている

こうした風景は、皆さんが役所に行ったときに目にしませんか。

私が経験した限りにおいては
100%の確率でどこも同じ風景でした。

そこで、「これってとんでもなく事務効率を悪くしていない?」
と思いました。
そのきっかけは、トヨタ方式を特集した番組を見て。
「仕事をするために5歩無駄にすれば、1秒余分な時間がかかる。
その作業を1日50回繰り返すとすれば50秒
1週間で350秒、1ヶ月だと1400秒・・・」

確かに、例えばよく使うファイルがすぐ手の届くところにあれば
取りに行く時間が節約できる。
事務動線がスムーズであれば、その分スムーズに移動でき、余分な時間を
削減できる。
書類が整理されていれば、探す時間を短縮できる。
ファイルが整頓されていれば、すぐに取り出すことができる。

こうした、小さいことの積み重ねは、
人件費や一人当たりの業務量の削減につながり
それがいつか大きな財政削減につながるかもしれない。
少なくとも、日々の仕事をする上で
ストレスなく働けることは、職員が気持ちよく仕事ができる環境となって
それが気持ちの余裕を生んで、
やがて住民へのサービスにもつながるはず。

こんなことを考え

先週はいろいろと調整や書類作成を行い

「書庫と事務スペースの整理作業」を

部内で提案しました。

何せ、ふるいファイルを保管するはずの書庫には
不要なものがたくさん放り込まれて物置と化し
そのためにあふれたファイルが事務所内のロッカーや
その上のスペースを占領し
本来ロッカーに入れられているはずのファイルや書類は
事務机の上におかれている状態でした。

これでは効率が上がるはずがないです。

そこで、まず書庫内の不要物を徹底的に廃棄し

古くて見る機会の少ないファイルは書庫へ片付け

よく使うファイルだけを事務室内のロッカーに収納する

それによって空いたロッカーも廃棄。

これで事務スペースにできるだけ余裕を作って

事務動線を確保する。

これだけでも、ずいぶん事務効率を向上させることができるはずです。

というか、こんなこと、民間では当たり前だと思うんですけどね。

でも、提案したことに対して、私の職場では賛同をいただき

ようやくこうした小さな行政改革に着手できそうです。


わが役所全体を一気に改革することは難しいかもしれません。

そして、こうしたことは本当に小さな一歩なのかもしれない。

でも、まず行動することで、きっと終わったときに

「これまで、こんな無駄なことをしていたんだ」と

少しでも思ってもらえれば、きっとそれが改革の第一歩になるはずです。

そういった小さなことが積み重なって、

いつか行政のムダを追放できる日がくるかもしれません。


でも、まずは目の前の、小さな一歩を踏み出したいと思います。

明るい未来に続く、第一歩だと信じて。