昨日
定年退職をされる同じ職場の方の送別会でした。
この方は、私と同じ職場で
いわゆる閑職にまわされて
それでも腐ることなく、与えられた職務を全うされていました。
個人的には、私が就職したときに
最初の説明会で講師を努められ
また、一度直接の上司として
一緒に仕事をさせていただいたこともありました。
人間的に、とても尊敬できる方で
とてもまっすぐで
ご自身の倫理観にあわないことは
たとえそれが誰からの指示でも
(首長直々の命令であったとしても)
絶対に首を縦には振らない方でした。
また、部下に対しても
何かあったときでも必ず
替わって自分が前に出て
部下をかばい、労わってくださる方でした。
しかし、こうした方は得てして
トップからは疎んじられることが多く
この方もやはり、さまざまな閑職を
毎年のように異動を重ねられましたが
そのつど、きっちりご自身の職務を全うし
今、最後の仕事でも、見事に結果を残されました。
このような方の、まっすぐなことばを
受け入れるだけの器のない組織というのは
果たして健全といえるのでしょうか。
いえ、だからこそ
そのような中でも腐ることなく、
与えられた役割をこなされたその人となりが
際立って見えたのかもしれませんが。
いま
地方では、財政が逼迫し
勧奨退職という名の、人員整理が進められています。
また、給与についても
国民からみて受けがいいというだけの理由で
検証をしないまま、安易な削減が行われています。
このような状態が続けば
組織として本当に必要なはずの人材が
流出し
入社せず
組織自体の骨格を弱体化させてしまう危険性が多分にあります。
公務員バッシングは
景気が悪いときには必ずあるもので
確かに、公務員が一般企業などに比べると優遇されている部分もあると思うし
ムダなこともたくさんあります。
それでも、そのような中で、この方のように自分の正義感、倫理観を信じて
闘っている職員もいるんです。
何とかして間違いをただし、
ムダをなくして
本当に国民、住民の幸せを願って
必死に何とかしようともがいている人もいることを
どうか知ってください。
昨日の送別会の席で
そんなことを考えていました。