壁男 [DVD]/堺雅人,小野真弓
¥3,990
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最近ツタヤでようやくTカードを作ってみたので、その日手始めにに借りてみたのがこれ。

「壁男」。

なんでも、堺雅人が小野真弓という女優とベッドシーンを演じているということと、どうやらそんなに怖くはないらしいという評判を知っていたために借りた。


DVDの表紙を見て、「堺さんどしたの?その手をついている壁になにかいるの?怖いの?」とぞくぞくしてしまったワタクシですが、まぁ実際に観てみると、違う意味でぞくぞく感が。

だって堺さんが・・・おっとネタバレになるのでやめとこう。

なんにしても、俳優としての堺雅人のファンである人は必見。

彼の持ち味である、「笑顔」の演技が見られる。


ベッドシーンについてですが、そんな思ってたほどのあからさま感はなかった。

むしろかわいらしい感じで、エロくはなかった。

小野真弓さんは初めて知ったが、予想してた感じと違うけど、表情がチャーミング。

堺さんに自分の手を撮られるシーンでの困惑気味のお顔がなんともかわいらしい。

ここの小野さんが手を撮られる前のシーンが好き。

あんなこと言われて手をさわられたら、恋しちゃうはずだ。


全体的には、ストーリー性があるとは言えないけれど、わりとオチに向かっての仕掛けが凝っている。

カメラワークで気になったのが、スライドしていくところ。

あれは「壁男」の視点を意識してるのだろうか。

阿部公房の「壁」という小説を思い出したのだけれども、たぶんこの映画の中の「壁」も阿部公房の描いた「壁」同様に、なにかを比喩というか示唆してる気がする。気がするだけ。

何を意味してるかはよくわかりません。

ただ、「壁男」という都市伝説が独り歩きして、本当になってしまうという感覚や、どうやらマスコミが「壁男」に関係しているのではないかという点は、わりと「壁」が何であるかのヒントになっているのかも。


おばけがうにょーんと出てくるようなものではないが、あとからじわじわしみこんでくるような怖さがあります。

哲学的。雰囲気重視。

観る人を選ぶ映画のように思いました。