医師国家試験の合格者に占める女性の割合は2000年に3割に達した。今後より一層日本の医療現場のポテンシャルが高まる事を期待したいところだが、今回の東京医科大学の入試事件は、むしろ志ある学生のモチベーションを急降下させ、内外に日本の醜態をさらす事となった。女子の一律減点は、実は全国の医学部で横行しているのではないかと富山市の医師が疑念を抱き、調査したところ、2000年以来医師国家試験に合格する女性は30%前半まではいっても、なぜかそれを超える事がないのだという。国家試験の前段階にある大学医学部で何らかの操作が行われている可能性をこの医師は指摘している。戦後しばらくの日本では政治学者がオピニオンリーダー(世論形成者)として、ジャーナリズムを先導したけど、今の時代はそれが正しい事であるならば、一個人でも声を上げれば時にそれが世論を巻き込んだ議論にまで発展するのだ。