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高倉和也の朝令暮改

お笑い芸人・高倉和也のブログです。

さて、その1その2その3と続いた昭和メカゴジラの紹介も今回で最後。

映画「メカゴジラの逆襲」のなかから、メカゴジラ2の活躍ぶりをピックアップ。

昭和ゴジラシリーズは一時期、やたら南国の島が舞台になる映画が続いていたりした。

だからかは知らないが、シリーズ最後にして鬱憤を晴らすような爆破が詰まっている。

 

といっても、メカゴジラ2が本格的に動き出すのは映画の終盤。

それまでは宇宙人の基地で整備されているシーンが続く。

ここではメカゴジラの内部が映るのだが、これが案外広い。

頭部の中にはコントロール装置があるのだが、その整備シーンでは人物二人がゆったりと談笑できるくらいの広さが確認できる。

仕事中にサボってタバコを吸うのにちょうどよさそうなスペースだ。

はっきり言って、無人機なんだから無駄な空間だ。

そんなんだからゴジラに頭をポッキリやられてしまうのだ。

 

さて、整備の完了したメカゴジラ2はいよいよ出撃。

東京を火の海に変えてしまう。

まあ、「火の海」なんて言葉は比喩表現で使うものだが、この映画に限っては言葉通りの意味だ。

だってこれだぜ。

念のため申し上げておくが、合成されているのは光線だけだ。

吹っ飛ぶ破片も燃え上がる爆炎もすべて実写。

大量のガソリンと火薬で作った本物の爆発だ。

熱風が画面越しに伝わってくるようなすごい迫力になっている。

 

光線もすごいが、ミサイルもすごい。

前回紹介したパワーアップしたフィンガーミサイル。

それを街に向けて放つとこうなる。

もうギャグマンガじゃん。

こち亀でこんな角度で車が浮いてるの観たことがあるぞ。

 

このシーン、映像で見ると建物や道路が地盤ごと浮いているのがわかる。

撹拌され緩くなった地面ではこの後新たな建築をするのも大変だろう。

一撃でこの地域の地価を下げる恐ろしい攻撃だ。

というか、ブラックホール第三惑星人はこのあとこの場所に自分たちの都市を作る予定なのだが。

こんなに地盤を壊して都市計画的に問題はないのだろうか。

 

ちなみにこの場面、メカゴジラ側の味方としてチタノザウルスという新怪獣も同行している。

チタノザウルスは尻尾の先端に扇子のような膜がある。

これを使って強風を起こし、ビルや家屋を吹き飛ばしてしまう。

メカゴジラ2が壊した瓦礫を、チタノザウルスが吹き飛ばす。

効率的に街を更地にする名コンビだ。

 

そこに、ついにゴジラが登場。

前作とは逆に、今度はゴジラ一体で二体を相手にするハンディマッチだ。

だからといって一切手を抜かないメカゴジラ2。

地盤を打ち抜くレベルのミサイルを、ためらうことなくゴジラに発射。

腹部に命中したミサイルは皮膚を通り抜け、体内で爆発。

ゴジラは口から煙を吹き倒れてしまう。

さらに、投げ飛ばされたゴジラは地面に空いた穴に転落。

上から土砂がかぶさり、生き埋めに。

さらにさらに、ゴジラが埋まった地面の上で足踏みするチタノザウルス。

正直だいぶ序盤で死んでいてもおかしくないが、とにかく念入りだ。

 

しかし、一瞬の隙を突き反撃開始!

思ったより元気そうなゴジラは、メカゴジラ2に突進。

弾幕攻撃をかいくぐると、前回同様頭部をもぎ取った。

心なしか前より外れやすくなっている気がするが、まだメカゴジラには最大の奥の手が残っている。

 

もぎ取られた頭部、その下には。

第二の頭部が隠されていたのだ。

そんなもの仕込まずに首周りを丈夫にしろとか、そもそもゴジラに変装しないなら頭とかいらんだろとか。

そんなことどうでもいいのだ。

カッコいいからいいのだ。

この、生物的バランスからかけ離れた異形のフォルム。

頭を失っても死なないという機械の不気味さがゾクゾクくる。

しかも、この第二の頭部から出るレーザーがけっこう強い。

ゴジラの表皮が焦げるくらい強い。

だったら最初からそれ使えよ思わなくもないが。

やっぱり一番強い武器は奥の手にしておくのがカッコいいのだ。

 

だが、メカゴジラの快進撃もここまで。

コントロール装置を内蔵したサイボーグ少女が死亡してしまう。

そのことで動作不能になったメカゴジラをゴジラの熱線が直撃し、爆発。

弱点を突かれあっさり敗れるのも好きなところだ。

往生際がいいというか。

実際、もしここから粘られたらゴジラが負けていてもおかしくない。

それくらいの強敵だったのだ。

 

以上が、メカゴジラ2の劇中での活躍ぶりだ。

個人的には、メカゴジラの中ではこの昭和メカゴジラが一番好きだ。

ソフビで散々遊び倒した思い出補正もあると思うけど。

 

そして、次回紹介するのは個人的に歴代最強だと思うメカゴジラ。

時代は平成、VSシリーズに登場するGフォースメカゴジラだ。

ロボット物において、後継機の登場というのは盛り上がるシチュエーションのひとつだ。

「機動武闘伝Gガンダム」でのシャイニングからゴッドへの乗り換えシーンなんか、当時は小さかったがよく覚えている。

あと、ヒロインのレインが悶えながらモビルファイターに乗るシーンも覚えているし、なぜか全裸でデビルガンダムに取り込まれているところも覚えている。

むしろそういうシーンばかり覚えているような。

まあ、ロボット物といえばお色気みたいなところもあるし(あるのだ)、これもまた定番のシーンということだ。

 

それはさておき。

 

前回前々回と紹介したメカゴジラも、その後継機ともいえる機体が存在する。

 

それが、今回紹介するメカゴジラ2だ。

一号機に比べて黒みがかっているのが渋くていい。

使い込んだ機械のようでもあり、冥界から戻った亡霊のようでもある。

 

メカゴジラ2は、前作ラストで破壊されたメカゴジラ一号機の残骸を回収し再建された機体だ。

残骸といっても、爆発によりかなり細かくなった破片を集めたものだ。

いっそ一から作り直したほうが簡単なんじゃないかと思える。

しかし、そうなると新規建造の材料を調達したうえで本星から輸送するわけだ。

そういったコストをかけるよりは、破片を回収して現地で組みなおしたほうが安いと考えたのだろう。

反面、侵略のための新たな人員はポンポン送ってきているあたり闇が深い。

物資はケチるわ人員は敵地に行かせるわ、星の名前どおりブラック臭がする。

夜行ロケットとかで交通費をケチって派遣されてたりしないだろうか。

なんか顔色も悪いし。

 

そんな上層部の無茶ぶりに反して、メカゴジラ2は現場の努力のおかげか相当に強化されている。

まず特筆すべきは、ミサイルの威力向上だ。

そのなかでも、特に目を引くのは手の指に装備されたミサイル、フィンガーミサイル。

指に装備というか、指そのものがミサイルとして飛んでいく。

一号機にも装備されていた武装だが、メカゴジラ2では性能が向上。

形はより長く鋭くなり、発射の際に手首の回転を加えることで貫通力がアップしている。

「あしたのジョー」のコークスクリューパンチ的なイメージだろうか。

どう見ても発射の瞬間には手首の回転は止まっているのが気になるところだが、そこは宇宙人の作ったロボ。

謎の宇宙技術で回転エネルギーを保存しているのだろう。

 

また、全体的に装甲が追加され、胴体部の装甲は一号機の四角い形から変更。

V字型になったことにより、ゴジラの熱線を受け流しやすくなった。

V字型にしたから受け流せるのだ。

本当だ。

だって、機首が開いて逆Vの字みたいになるスーパーXⅡはがっつり受け止めてたじゃん。

ほらね。

その逆の形なんだから受け流すのだ。

本当だ。

 

さらに、一号機との大きな違いとして、操縦方法の変更がある。

前作では沖縄の基地の操縦装置から指示を出していた一号機。

メカゴジラ2ではサイボーグとして蘇生した少女の脳内にコントロール装置を移植。

脳波による操縦を可能にしている。

一見急激な技術の進歩のようだが、実はそうでもない。

一号機の操縦方法は、結構大雑把だ。

マイクで司令官がざっくりと指示を出し、そのあとはON・OFFしかできないようなスイッチを部下がいじる。

そんな方法であんな複雑な動きができるわけがないのだ。

おそらく、操縦者の曖昧なイメージを脳波からくみ取る機能が補助的に搭載されていたのだろう。

その技術の発展系と考えれば、自然な成り行きではないだろうか。

 

しかし、本編をよくよく確認してみると、脳波によるコントロールは地球人の真船博士の技術のようだ。

となると、より一層一号機の操縦方法が気になってくる。

脳波コントロールに匹敵するような、超高性能AIでも搭載されているのだろうか。

しかし、それならば音声による指示だけで動けるはずなので、スイッチをカチカチする必要はない。

 

もしや、マイクの役目は司令官が「自分がやってる」感を出すためだけなのではないだろうか。

実際はメカゴジラには音声は届いておらず、聞いているのはその場にいる司令官の部下たちだけだ。

発言から大体のニュアンスをくみ取った部下が、カチカチスイッチだけでメカゴジラを操作する。

画面には映っていないが、おそらく机の下なんかにも大量のスイッチがあるのだろう。

そろばんみたいなイメージだ。

1を示すスイッチと5を示すスイッチが各関節ごとに大量にある。

それを駆使して「右足の膝を15度、右足の足首を7度曲げて・・」といった指示を出す。

これは一番悲しい仮説だ。

やはり彼らはブラック体質な組織なのかもしれない。

 

メカゴジラ2における操縦法も、ブラックといえばブラックだ。

手術で少女の脳にコントロール装置を埋め込むわけだから、人権無視もいいところだ。

しかも、その手術シーンでは服がはだけて、胸が露わになっているのだ。

おいおい、全国公開だぞ!子供向けだぞ!

こんな仕打ちをするとは!ブラックホール第三惑星人、極悪人だ。

そして、やっぱりそういうシーンはしっかり覚えている僕。

いいのだ。

ロボット物といえばお色気なのだ(そうなのだ)。

 

以上が、パワーアップしたメカゴジラ2の概要だ。

今回も、劇中での活躍ぶりは次回の更新にまとめて紹介。

舞台を沖縄から東京に移し、より迫力のある爆破シーンが目白押しだ。

また、今回紹介しなかったメカゴジラ2最大の秘密兵器も紹介するぞ。

ヒーロー物で定番の展開といえば、ヒーローとその偽物との対決だろう。

時代劇では水戸黄門なんかでも、妙に小物臭い偽黄門様がいい思いをしているところに本物が現れるのはお約束のお話だ。

 

ウルトラマンでも、妙に目の吊り上がった偽ウルトラマンが現れて街を破壊したりする。

ビジュアルからしてどう見ても別人なのだが、なぜか登場人物は誰一人気づかずに

「正義の味方のウルトラマンが何故!」

と驚いた様子で慌てふためいている。

あんたたちは普段どこを見てウルトラマンを認識しているのだ、と言いたくなるがまあお約束というやつだ。

 

ゴジラ映画においても、この偽物登場展開があるエピソードがある。

 

それが、前回紹介したメカゴジラが登場する「ゴジラ対メカゴジラ」だ。

さっそくメカゴジラの暴れっぷりを見ていこう。

と、その前に、まずはポスターの画像から。

ポスターの時点で集中砲火を受けるアンギラス君。

どうにも本編での雲行きがあやしい。

あと、メカゴジラの背後に目を光らせた不審者がいる。

 

さて、この映画では序盤でいきなりゴジラが登場する。

しかし、どうもこのゴジラ挙動があやしい。

鳴き声がいつもと違うし、吐く熱線の色も青ではなく黄色になっている。

あからさまに偽物なのだ。

 

そこに登場するアンギラス君。

知人を騙る別人が目の前にいたら結構怖いと思うのだが、勇敢にも戦いを挑む。

しかし、別人といえど結構強い偽ゴジラ。

当時の子供の味方キャラだったゴジラにはない、ダーティな戦いっぷりでアンギラス君を蹂躙する。

顎を裂かれるアンギラス。

感情がないかのような偽ゴジラの淡々とした動きが怖い。

 

仲間の怪獣を手にかけたことで、登場人物たちも偽ゴジラに不信感を覚えるようになる。

まあ、先代のアンギラス君は本物のゴジラに、もっとむごいやり方で絶命させられているのだが。

しかもそんなことをしたゴジラと、今仲良くしているゴジラが同一個体なのだ。

逃げるアンギラス君のメンタルが心配になる。

 

なおも暴れ続ける偽ゴジラは、石油コンビナートを破壊。

そこに、なぜか製氷工場を突き破りつつ地下から本物のゴジラが登場する。

片方は偽物とはいえ、ゴジラ同士の戦いというアツい構図。

しかし、本当に心が熱く高ぶるのはここからだ。

攻撃を受け剥がれた偽ゴジラの表皮の下から、チラリと見える銀色の金属。

そんな前フリをしつつ、突如青色の光に包まれる偽ゴジラ。

こーなってからの

こう!これ!

変身に合わせて流れる軽快なBGM。

足元から顔に向けてゆっくりと視点が上がりつつ、間に挟まれる回転する手首や機械音をあげて開閉する口のカット。

偽ゴジラの正体、メカゴジラの登場だ。

 

水戸黄門だったら正体がばれた偽物は一気に弱くなるものだが、メカゴジラの場合はそうではない。

正体を現した偽黄門様が、助さん格さんを一撃で倒してしまうようなものだ。

変装なんかせずにそのまま出てきても良かったのでは?というくらいの強さなのだ。

目から発射するビームはゴジラの熱線に負けず劣らずの威力。

空中で鍔迫り合いの如くぶつかり合うお互いの熱線は、ついに大きな爆発を起こす。

衝撃でコントロール装置が破損したメカゴジラは退却するが、ゴジラもまたダメージを受ける。

こうして、初戦は痛み分けのかたちで勝負が決することはなかった。

 

次にメカゴジラが暴れだすのは映画も終盤、舞台を沖縄に移しての最終決戦だ。

ここで、ついにポスターに映り込んだ不審者が登場する。

右上の彼ね。

 

沖縄の守り神であり、目覚めの歌を二番まで歌わないと起きてくれないことで有名なキングシーサーだ。

キングシーサーはビーム攻撃を目で反射させるという特技を持つ。

ポスターで目が光っていたのは下劣な欲望で目がギラついていたわけではなく、この特技の表現だったのだ。

メカゴジラも最初こそビームを反射され苦戦するが、即座に攻め手をミサイル攻撃に変更。

特技を封じられたシーサーは、登場してから数分で見せ場が終了してしまう。

この映画で一緒にデビューした同期の見せ場を潰すあたり、さすが徹底して悪役といった感じだ。

 

そこに、海から現れたゴジラも合流し戦い始めるのだが、ここからしばらくはメカゴジラの独壇場。

全身から放たれる嵐のようなミサイル、粉塵を切り裂くようなビーム攻撃。

ゴジラとキングシーサーは逃げ惑うことしかできない。

このシーンはとにかく爆破の迫力が圧巻だが、派手な爆発の合間に挟まれるミサイルを発射する手のアップやビームの発射シーンのカットも小気味よい。

観ているとまるでクラブで音楽にノッてトランス状態になっているような、妙な高揚感があるすごいシーンだ。

まあ、僕はクラブには怖くて行ったことがないんだけれども。

 

しかし、ここで形勢は逆転する。

ゴジラはメカゴジラとの決着をつけるため、嵐の夜に雷を浴び続けるという少年漫画的荒行を敢行していた。

その結果、電力を宿したゴジラの身体は生ける電磁石となっていたのだ。

ゴジラがぐぅっと力を込めて腕を引くと、ロープで引っ張られるようにメカゴジラは引き寄せられていく。

「生き物が雷を浴びたくらいで磁石にはならないだろ!」とか、「磁力を意識的に操っているのはおかしい」と思うかもしれないが、いいのだ。ゴジラだから。

この先のシリーズで溶岩の中を泳いだり、過去に遡って存在を消されそうになっても復活するくらいだから、これくらいどうってことないのだ。

 

ついに捕まったメカゴジラに、恨みを込めたタックルを決める同期怪獣キングシーサー。

とどめに、ゴジラに首を根元から折られ爆散。

沖縄の海に破片を散らし、敗北したのだ。

 

以上が、「ゴジラ対メカゴジラ」におけるメカゴジラの活躍だ。

徹底した悪役ぶりと圧倒的な火力が魅力といえる怪獣だったと思う。

 

さて、破壊されたかに思えたメカゴジラだが、次回作で再びゴジラの前に立ちはだかる。

次回の更新では、文字通り街を吹き飛ばす強さを誇るメカゴジラ2を紹介していくぞ。

「ロボット」といえば、一昔前はまったく現実感のないものだった。

ここ最近は工業用だの、介護用ロボットなんてのが実用化しているなんて話もあるが、少なくとも自分が子供の頃は、やっとこさゆっくりとした二足歩行ができるロボットが現れたころ。

身近なロボットはもっぱらフィクションの世界、特撮ヒーロー物の中にしかなかった。

 

自分が知る時代ですらそうなのだから、さらに昔はもっと現実離れしたものだったのだろう。

しかしその分、無茶な設定がついていても「まあ、ロボだしな」で納得できていた側面もある。

リアリティや整合性を徹底して、どうにも表現の遊び場が狭くなりがちな最近にはない破天荒さ。

古き良き「ロボ」にはそんな魅力がある。

 

ゴジラ怪獣においても、そんな「ロボだし」味が満載のメカ怪獣がいる。

 

それが、今回紹介するメカゴジラだ。

 

ちなみに、何年か前にもこのブログでメカゴジラのことを書いたことがある。

内容がかぶるところもあると思うけれど、今回はより「ここ好き」度を増した内容だ。

なんなら合わせて読んで頂くとありがたい。

 

では、まずはメカゴジラの概要から。

 

メカゴジラは、その名のとおりメカのゴジラ。

ブラックホール第三惑星人という宇宙人が、ゴジラを徹底的に分析し作り上げた怪獣だ。

しかし、その割にゴジラとは見た目も能力も全く似ていない。

ガセ情報をつかまされて分析したのか、設計担当の宇宙人が絶望的に絵心がなかったのか。

建造中のどこかのタイミングで「あれ、これ似てなくね・・」と誰もが思ったはずだ。

ゴジラと全く関係のない数々の武装も、どうせ似ていないならとやけくそ気味に追加されたのかもしれない。

 

メカゴジラの特徴といえば、やはりその過剰なまでの全身武装っぷりだ。

手の指、足の指はすべてミサイル、さらにはヒザにまでミサイルを搭載。

故障もしていないのに両ヒザに爆弾を抱えている、積極的背水の陣状態だ。

突き指でもしたら発進前に自爆しそうではあるが、この手でしれっと格闘戦もこなせるあたりはさすが宇宙の技術力といったところ。

このミサイル、着弾時に爆発させることもできれば針のように相手に突き刺すことも可能で、かなりフレキシブルな運用をすることができる。

さらに口内にも大型のミサイルを装備。

生き物としての普段の衣食住を完全無視しているのが機械らしくていい。

 

実弾兵器以外に、ビーム兵器の装備も充実。

目からは虹色のスペースビーム、胸からはクロスアタックビームというギザギザの光線を発射。

大岩を軽々破壊する威力を持った兵器だ。

全身の武装を発射するシーンでは、実写特撮であるミサイルの発射と着弾時の爆発の中に、合成されたビームの派手な色が織り交ぜられ異様な迫力となっている。

 

防御装備としては、頭を高速回転させることで発生するディフェンスネオバリヤーを搭載。

バリヤーと聞くと光線しか防げないようにも思えるが、組み付こうとしたゴジラの指を煙が出るほど熱するなど物理耐性も高い。

ただ、一度触れるとバリヤーは消えてしまうようで、常時展開できないのが欠点だろうか。

そもそもメカゴジラのボディ全体が、スペースチタニウムという未知の金属でできているので、バリアは過剰装備といえるかもしれない。

 

その他、劇中の描写はないが設定上では鼻の穴から火炎放射を出すことができる。

鼻息を思いきり相手に吹きかけるような感じになるので、これはおそらく精神攻撃用の装備だろう。

散々ミサイルやビームを乱射したあとに急接近して鼻息を吹きかけられたらゴジラも混乱しただろうが、そんな搦め手を使う状況にはならなかったので見ることはできなかった。

 

また、同じく設定上では胴体内部にミサイル工場を完備し、ここから各ミサイルを補充・装填しているとする資料もあるようだ。

これだけ多くの機能を搭載しているため、身長は昭和ゴジラと同じく50メートルだが、体重は倍の4万トン。

そのくせ、その重さで空中をマッハ5で飛ぶ。

もうわけがわからない。

あんなに大きな翼で頑張っているキングギドラでさえマッハ3なのに。

 

このように全身に超科学力による兵器を搭載したメカゴジラ。

その技術力があるならネジ止め溶接してます感満載のボディの作りを何とかしろと思わなくもない。

ブラックホール第三惑星では介護ロボとかもメカゴジラのような油臭そうなデザインなのだろうか。

 

と、無粋な指摘はともかく、このいかにも無機質でメカメカしいところが大好きだ。

「サイバネティック」や「マシン」よりも「機械」という言葉がしっくりくるというか、今のコンピューター制御ではなくアナログな手順で動かす工業用機器のような渋さというか、洗練されきってはいないけれどもひとつの完成系というか、機械なのに感情移入できるようなできないような微妙な塩梅とか。

言葉はいくらでも重ねられるが、要するにめちゃくちゃカッコいいのだ。

こんなに強くてカッコいいやつが、昭和ゴジラシリーズ最後の敵。

ラスボスとしてこれ以上ない展開だ。

そうでしょう?

 

さて、昭和メカゴジラの概要を紹介したところで今回はここまで。

次回は「ゴジラ対メカゴジラ」のストーリーに触れつつ、話したい注目ポイントを欲望のままに書き散らしていくぞ。

 

ちなみにその次は「メカゴジラの逆襲」の話、その次は平成のGフォースメカゴジラ、さらに機龍二部作にも触れていくので当分はメカゴジラの話しか書かない。

劇場でリアルタイムで観た作品に入っていくので、熱量も上がっていく予定だ。

書くのが楽しみだなぁ。

子供の頃、まだ知らない怪獣と出会うのはもっぱら怪獣図鑑の中だった。

 

当時、家で観られる映像媒体といえばVHS。

そんな規格の名前なんて知らないから、ビデオと呼んでいたけれど。

家族で買い物に行ったとき、ゴジラ映画のコーナーを見つけると

「ゴジラのビデオほしい!」

と泣き叫んだものだ。

 

まあ、今となっちゃあわかるがビデオは高い。

一本五千円~六千円くらいする。

そんなもの買い物に出るたびに買っていたら破産してしまう。

 

その点、当時たくさん出ていた怪獣図鑑は一冊千円しないこともあり、手ごろな価格。

やっぱり本屋さんで泣き叫んでいた僕は、結構色々な図鑑を買ってもらっていた。

親としてもそれでガス抜きができるなら安いものと考えたのだろう。

結局は図鑑で新しい怪獣を知ると、その怪獣が動いているところが観たくなるので、欲しがるビデオが増えて逆効果だったのかもしれない。

 

さて、そうやって日夜怪獣図鑑を読みふける子供の僕は、ある日妙なことに気づいてしまう。

ほとんどの怪獣がゴジラと戦っている写真付きで紹介される中、どの図鑑にもゴジラとのカラミが一切ない怪獣がいるのだ。

仲が悪くて2ショット写真がないのかな?とも思ったが、そもそも仲良しなら戦わないわけで。

それに、同じ映画に出てるなら写真くらい撮るだろう。

こういう集合写真みたいなやつとか。

プロレス的意味ではないガチの不仲なのかもしれないな、と納得しかけていたのだが、よくよく図鑑を見てみると、どうやらその怪獣が出る映画にはゴジラは出ていないらしい。

「え、ゴジラが出ない怪獣映画があるの!」

怪獣といえばゴジラだった当時の僕からすれば衝撃の事実である。

ていうか、本のタイトルがゴジラ怪獣図鑑なのに、ゴジラと面識のない怪獣が載ってるとは思わないだろう。

 

そんな経緯で出会った怪獣が、今回紹介する三体。

ゲゾラ・ガニメ・カメーバだ。

中央にいるのがゲゾラ、左がガニメ、右がカメーバ。

楽しそうにじゃれあっているが、このシーンは劇中にはないらしい。

 

なぜ「らしい」なんて言い方をするかといえば、僕はこの三体が登場する「ゲゾラ・ガニメ・カメーバ 決戦!南海の大怪獣」を観たことがないのだ。

図鑑でしか知らなかった子供の頃と知識レベルはさして変わっていない。

でも、なんだか独特の不気味さと味のあるところが好きだ。

浅い知識での文章になってしまうけれどもお付き合い願いたい。

 

ではまず、イカの怪獣ゲゾラから。

白黒だと余計に怖い。

ゲゾラは、カミナリイカに宇宙アメーバが合体して生まれた怪獣。

結構独特な誕生経緯だと思う。

ゴジラ関係の怪獣は、放射能の影響で怪獣になったパターンか、宇宙から直接来ちゃったパターンが多い。

そういった前例に対して、ちょっと捻った感じが個性的で良い。

ちなみに、外部からの影響関係なしに元からこの身体で怪獣やってましたパターンというのもある。

何気に結構すごいことだと思うのだが、その出自ゆえちょっと地味目なイメージなのがなんとも辛いところだ。

 

ゲゾラは冷血怪獣という二つ名を持ち、その触手に触れられるだけで人間は凍傷になってしまうほどの低体温だ。

確かに顔色も悪いし、血行も良くないように見える。

30後半くらいになったらギックリ触手になって動けなくなるかもしれない。

早めに養命酒を飲んでほしい怪獣だ。

 

続いて、カニ怪獣ガニメ。

楽しそう。

 

ガニメは、ゲゾラと同じく宇宙アメーバがカルイシガニに合体した怪獣だ。

カニだのイカだの、どうにも美味しそうな怪獣が出てくる。

二体まとめてオリーブオイルとニンニクでさっと炒め、トマト缶とバジルを入れて煮込んだところにパスタを絡めたくなる映画だ。

 

硬い甲羅と鋭いハサミが武器のガニメは人間たちに襲いかかったのち、超音波により混乱し別の怪獣と戦い始める。

 

それが、カメの怪獣カメーバだ。

外国のカメっぽいビジュアル。

 

宇宙アメーバがマタマタガメと合体して生まれた怪獣カメーバは、人間を襲っていたところを超音波により混乱し、ガニメと戦い始める。

本来仲間だった二体だが、混乱が解けぬまま最後には火山に飲み込まれ息絶えてしまった。

 

ちなみにカメーバは、この映画から33年後に公開された「ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS」にも出演している。

死体役ですが。

このシーン、初期案では死んでいるのはアンギラス君だったとのこと。

ゴジラに住処を荒らされたことに腹を立て、戦いを挑んだところ返り討ちにあうという役どころだ。

さすがにそんな役を、旧知の仲のアンギラスにやらせるのは悲しいものがある。

損な役回りではあるが、ついにゴジラ映画初進出というわけだ。

 

しかし、せっかくやられ役で出演したにも関わらず、肝心のゴジラと戦うシーンは出てこない。

死んだあと浜辺に打ち上げられて、おそらくゴジラにやられたんだろうと分析されるのみだ。

同じ映画に出ているのに共演NGとか、やっぱり不仲説は間違ってなかったのではないか。

 

イカ・カニ・カメと個性が渋滞気味の作品には出られないのはわからんでもないが、自分の主演作に出てくれてるわけだし、ゴジラもちょっとくらい戦ってあげればいいのに。

 

一体、このカメ型怪獣のどこがそんなに気に入らないのだろう。

 

 

ん・・・?カメ・・・怪獣・・・主演・・・?

 

 

ひょっとしてこのお方のせいだろうか。