美しいイメージが感じられない「美肌」
この語は、美しい意味と美しい文字を持ちながら、音の面では何となくぎこちなさを感じることばです。
この語の音相を分析すると、表情解析欄では「充実感」「暖かさ」「優雅さ」など美的な表情を一応捉えていますが、「美しい肌」を表現するのに是非必要な「清らかさ」、「爽やかさ」、「清潔感」、「明るさ」などがいずれもゼロ、またはゼロ・ポイントに近いものになっていますし、情緒解析欄には「曖昧、ためらい感、不透明感」があり、コンセプトバリュー欄には「にが味 、重苦しさ」などがあり、この語に含まれるネガティブ面をしっかり表現しています。
即ちこの語に美しさを感じるのは字面だけで、音が伝えるイメージは肌がざらざらになるような「醜」の面を持った語であることがわかるのです。
この語がテレビ、ラジオなどの聴覚媒体や、日常の会話の中でほとんど聞かれないのは、そういう一面をもっているからです。
だが、この語には厚化粧をした、けばけばしさがありますから、ポスターや印刷物など短期的な視覚媒体に使うのなら、ある程度の効果を上げることは可能です。