「人の感性」を取り出すコンピューター
先日、音相を学びたいというある大学の文学部生が研究所を訪ねてこられました。いろいろお話したあと、私はこんな質問をしてみました。
「君は蛍ということばを聞いて、どんなイメージを持ちますか」と。
しばらく考えた彼から
「清楚で、穏やかで、不思議な虫、情緒を感じる虫・・・」という返事がありました。
そこでこの語をコンピューター(OnsonicⅠ)に入力して出てきた分析表をお見せしながら次のようなコメントをしました。
「君がとらえた4つのことは、分析表でも高いポイントで捉えていますが、コンピューターは君が気づかなかった次のイメージも捉えていることがわかるでしょう。
つまり表情語欄には
①非活性的、②暖か、③清潔感、④軽やかさ。
がでているし、情緒解析欄には、
⑤曖昧感、⑥ためらい感、⑦クラシック、⑧神秘的、⑨哀感、
⑩鄙びた感じ、⑪純粋さ、⑫素直さ、⑬夢幻的、⑭普通でない感じ、
⑮孤立感、⑯寂しさ…
などがあります。
音相分析を行うと、ことばに含まれている表情や、その語の周辺に感じられるオーラのようなものを、こんなに多く取り出すことができるのです。
君は私の質問に、4つのことを答えました。どれもがたいへん大事なもので、君のことば感覚の高さに感心したのですが、音相分析ができるソフトOnsonicⅠはその4倍ものイメージを教えてくれているのです。
人並み以上に高い感性を持つと思えるあなたでも、このソフトに比べると「感性」の幅が、どんなに狭いかがおわかりいただけるでしょう。」。
そんな話が、夜遅くまで続きました。