Q&A 大衆の平均的感性とは
Q.
大衆の平均的感性とはどういうものをいうのですか(横浜・M国方)
A.
私は「大衆」ということばをよく使います。
それは音相論が、平均的大衆の語音感覚を基本にできた理論であるからです。
新しいことばをはやらせたり、死語にするのは誰によって行われるのか。それは、特殊な直観力や感性をもつ専門家ではなく、一般大衆の平均的な感性によって行なわれているのです。
だが、音相論にきわめて重要な「大衆」ということばは、社会学や言語学の論文などには出てきません。
理由は「大衆」という概念があまりに抽象的で実体がつかみにくいため、学問の対象にならないからです。
そこで私は音相論としての必要から、「大衆」という語を次のように定義づけてみました。
「大衆とは、生産物の消費者やマス・コミュニケ-ションの受け手として受動的立場にある無定型、無組織の人々だが、ある事態に対したとき、一定の思考基盤の上で事象についての善悪、良否、美醜、正否などを判断できる人々のことをいう」と。
定義づけたら、こんなことばになってしまいました。
(木通)