34歳の春。

当時交際していた彼、両親に挨拶にまで来てくれた彼から音信不通にされた失恋の物語です。web書籍にもなっておりますのでぜひご覧くださいませハート

信じていた彼から音信不通にされた辛い経験を経て、今は普通にフルタイムで働くワーキングママなんかをやっております。あんなに傷ついた過去の記憶も、今では遠い昔のキラキラした失恋の思い出ですスター

私の過去の痛い記憶が、同じように今、彼との関係に悩んでいる誰かの救いになれば幸いです。

 

 

 

 

 

 
 
 
 
自分でも驚くほどに、亮と会話をしている間冷静でいられた。
 
なんだかんだで結局、現実を思い知らされて泣いたりするんじゃないか?と、予測していたのだが。
 
 
電話を切った後、なんとも言えない爽快感と、喪失感があった。
 
 
今までの時間は一体、何だったのだろう?
長い時間の中で、確実な人間関係を築いてきたと思っていたのに…
 
 
自分の全てを否定されたような、誰からも必要とされていないような…そんな想いがした。
 
 
けどこれで、終わりにできる。
これで、解放される。
 
 
そう思った時、失った恋を美化する思いも、未練も何も残っていなかった。
 
 
結局のところ彼は、自分しか守れない男なんだという事がよく分かった。
 
いざと言う時に、他人を気遣う優しさなんて持ち合わせていない男。
他人より、自分が大事な男。
 
 
本当にイイ男と言うのは、大事なモノを絶対に守る。
仕事や忙しさを言い訳にはしないはず。
 
 
仕事が忙しいのは、皆同じ。
自分だけが忙しいと思っているその器の小ささが、側に居る女を不安にさせる。
 
 
 
彼と出逢った頃、皆で飲んでいる席で何度か、彼が目に涙を一杯溜めながら飲んでいたのを思い出した。
 
後日聞いた話しでは、その涙は離婚が原因であるとの事であった。
 
 
今やっと、その涙の真相とリンクした。
 
 
彼は、離婚して手放した子供や妻を思って泣いていたのではない。
離婚によって傷付いた自分が可哀想で涙を流していたにすぎない…。
 
 
これが、音信不通彼氏の実態。