2014年2月
歳が明けてもなお、さらに寒さが厳しくなっているように感じていた。
亮から突然、
今度バイクに乗せて欲しい。
と、メールがきた。
バイクと言うのが、たまに会話のネタになっていたウチにある中型バイク。小柄な父は、足が着かなくて乗れもしないのに兄から貰ったからと、エンジンだけかけて鑑賞している。維持費が無駄だから売ればいいのに。と、亮にはよく話していた。
そのバイクに乗せてくれと、言ってきた。
なんて微妙な事を言う男だ?と、困惑した。それともコレはむしろ、親に会わせて欲しいという意味の、テレ隠しか??
バイクは私の持ち物ではなく、何処においてあるかもよく知らない。
そのバイクに乗せて欲しいと言う事はイコール、父親に会わざるを得ないという展開を、亮は分かっているのだろうか…??
試すような事をするのも嫌だったけど、でもここはひとまず確認しておかなければと思い、亮に確認してみた。
意外にも、亮は全然大丈夫だと、いったような返事を返してきた。
イマイチ亮の真意が見えないと思った私は、一層の事試してやろうと思った。
イキナリ彼氏連れてきて、バイク乗せてもらってサヨナラ。
じゃ、感じ悪いからお酒でも付き合ってあげてくれる?
と、聞いてみた。
それにも亮は、
それなら、頂こかな。
と、呑気な返事をしていた。