34歳の春。

当時交際していた彼、両親に挨拶にまで来てくれた彼から音信不通にされた失恋の物語です。web書籍にもなっておりますのでぜひご覧くださいませハート

信じていた彼から音信不通にされた辛い経験を経て、今は普通にフルタイムで働くワーキングママなんかをやっております。あんなに傷ついた過去の記憶も、今では遠い昔のキラキラした失恋の思い出ですスター

私の過去の痛い記憶が、同じように今、彼との関係に悩んでいる誰かの救いになれば幸いです。

 

 

 

 

 

 
 
 
 
2014年2月
 
 
歳が明けてもなお、さらに寒さが厳しくなっているように感じていた。
 
 
亮から突然、
今度バイクに乗せて欲しい。
と、メールがきた。
 
 
 
バイクと言うのが、たまに会話のネタになっていたウチにある中型バイク。小柄な父は、足が着かなくて乗れもしないのに兄から貰ったからと、エンジンだけかけて鑑賞している。維持費が無駄だから売ればいいのに。と、亮にはよく話していた。
 
 
そのバイクに乗せてくれと、言ってきた。
 
 
なんて微妙な事を言う男だ?と、困惑した。それともコレはむしろ、親に会わせて欲しいという意味の、テレ隠しか??
 
 
バイクは私の持ち物ではなく、何処においてあるかもよく知らない。
そのバイクに乗せて欲しいと言う事はイコール、父親に会わざるを得ないという展開を、亮は分かっているのだろうか…??
 
 
試すような事をするのも嫌だったけど、でもここはひとまず確認しておかなければと思い、亮に確認してみた。
 
 
 
意外にも、亮は全然大丈夫だと、いったような返事を返してきた。
 
 
イマイチ亮の真意が見えないと思った私は、一層の事試してやろうと思った。
 
 
イキナリ彼氏連れてきて、バイク乗せてもらってサヨナラ。
じゃ、感じ悪いからお酒でも付き合ってあげてくれる?
 
 
と、聞いてみた。
 
 
それにも亮は、
それなら、頂こかな。
と、呑気な返事をしていた。