34歳の春。

当時交際していた彼、両親に挨拶にまで来てくれた彼から音信不通にされた失恋の物語です。web書籍にもなっておりますのでぜひご覧くださいませハート

信じていた彼から音信不通にされた辛い経験を経て、今は普通にフルタイムで働くワーキングママなんかをやっております。あんなに傷ついた過去の記憶も、今では遠い昔のキラキラした失恋の思い出ですスター

私の過去の痛い記憶が、同じように今、彼との関係に悩んでいる誰かの救いになれば幸いです。

 

 

 

 

 

 
 
 

 

2014年1月

 


 

 

私達は温泉旅行を計画した。

 

とは言っても、手配は全て私がしたのだが…

 


 

 

旅行の計画に積極的でない彼氏と、ケンカになるカップルが多いのだろうか?亮は仕事の忙しさもあると思うが、恐らく旅行の計画などは苦手なのだと思う。自分が全然計画に積極的じゃないのを気にしてか?

 

任せっきりでゴメンな と、気を使ってくれていた。

 


 

 

私はと言えば、1人で旅行の計画を楽しんでいた。亮が計画に積極的じゃないのは全然、気にもしていなかった。

 


 

 

それに、土日で行くと混むからと、

 

有給を取るから日月で行こうと提案してくれたのが何よりも嬉しかった。

 


 

 


 

 

当日、スタッドレスタイヤ装着のレンタカーを借りて亮の家に行くと、

 

私の完璧なプランニングに驚いていた。

 


 

 

前日に剣道部のOB会があったとかで、いつもの事だがまた相当飲んだらしい。行きは運転して欲しいと言ってた亮だったが結局、旅行中ずっと運転してくれた。

 


 

 

温泉までの道中、一面の雪景色や山、海を見て2人で感動した。

 


 

 

その日もまた、いつもと同じように2人して食べて、相当飲んだ。

 

せっかく2人で旅行に来たのだから、何か特別な事でもしたかったのだが。

 


 

 

亮はいつも自分が家で過ごしているように、日曜の夜にいつも観ている番組を一通り観て、それから寝ようとなった。

 


 

 

それでも私は、亮の日常に寄り添えた気がして嬉しくなってしまった。

 


 

 


 

 

この日もやはり、裸で抱き合って眠った。

 


 

 


 

 

翌日は朝から1日中、土砂降りの雨だった。

 

雨の温泉街もまた、風情があって良かった。

 

私は基本的に雨は大嫌いな方だけど、この日に限っては天気などそう気にはならなかった。

 


 

 


 

 

地元へ向かう高速で、眠気覚ましにしりとりをしようと提案した。

 


 

 

面倒臭かったのか?その時に亮に、何度も同じ語尾で終わるように意地悪をされた。

 


 

 

そんなイタズラさえ、たまらなく幸せな気分にさせた。

 


 

 


 

 

帰りの道中、車を運転しながら私達は、ずっと手を繋いでいた。

 


 

 


 

 

次は九州へ行こう!!などと、話しながら帰ってきた。