約束の日、私はいつもは着ないワンピースを着て待ち合わせ場所へと急いでいた。
約束の時間が近付いてきた頃、亮から着信があった。
その日は朝から1日中ソワソワしていて、亮からの着信で緊張が加速した。
仕事が早く終わらなかったから、着替える時間がない。この服じゃ予約してた店には行けない。いつもの店でも良いか?と聞かれた。
予約…って…???
彼は、今日私と会う為に店を予約してくれていた?
しかも、着替えてからでないと行けないような店を…??
亮は私の告白に、何と返事をしようとしていたのだろう…???
亮と電話で話しながらも、沢山の疑問が頭に浮かんだ。
これは…喜んでも良いのか…?
悪い返事をするのに、店を予約するのか…??
すぐさま亮に問い質したい気持ちを抑えて、いつもの店がいい!早く行こう❤︎と、返事をした。
その日は結局、いつもの焼き鳥屋で亮の友人カップルと4人で飲んだ。
亮が予約してくれていた店と言うのがどんな所なのか?少しだけ気になったが。その気持ちだけで充分嬉しかった。
その後私達はさらにバーに行った。そこで亮が
昔よりイイ女になったな
と言ってくれたのが、何よりも嬉しかった。
バーを出た私達はもちろん、飲酒運転では帰れない…。と言うか、帰る理由がない。お互い実家住まいなので、自然な流れで…
ホテルへ行った。
酒好きの私達はホテルに着く頃には完全に泥酔し、あまりよく覚えてはいないが。
好きだ❤︎
と、何度も言葉をかけ合った…ような気がする。
この日を境に私は、バツイチ子持ちの亮を丸ごと受け止めようと、覚悟を決めた。