ウォーキング大会デートの数日後、共通の友人が関西から来ると言う事で、3人で食事する約束になっていた。
亮と会う時はいつも、私が車を出した。
理由は、いつも亮が支払いをしてくれるので、せめて車は私がという思いと。彼は無類の酒好きであり、出掛けると必ずお酒を飲みたがる。私が車を出せば帰りの運転を気にせず飲めるのではないか?という、私なりの気遣いのつもりであった。
亮とのデートの朝、彼の家まで迎えに行く時、送って自宅へ帰る時、その時間が私はたまらなく好きだった。
その日、共通の友人は結婚式に出席するために私達の地元へ来たとの事だった。居酒屋で、久しぶりに話して楽しい時間を過ごした。
その帰り、しっかりお酒を飲んでいい気分になった亮を、もちろん私は自宅まで送り届けた。
彼の家が近づくにつれ、決めていた。
今日、言う…。
何度も何度も、喉まで出てきた言葉を飲み込んだ。
結局、その日直接気持ちを告げる事は出来なかった。
帰ったらメールしてな。
と言われていたのを思い出し、帰宅後にメールをする事にした。
コレだ…。
もうコレしかない…。
面と向かってはどうしても言えない二文字を、メールで送信する事にした。
少し経ってから返信がきていた。
そこには、嬉しい。ありがとう。と始まり、次はいつ会える??と、続いていた。
これって…どっちだ????
全然読めない亮の気持ちに、困惑した。
とりあえず、次の週末にまた亮と会う約束をした。