34歳の春。

当時交際していた彼、両親に挨拶にまで来てくれた彼から音信不通にされた失恋の物語です。web書籍にもなっておりますのでぜひご覧くださいませハート

信じていた彼から音信不通にされた辛い経験を経て、今は普通にフルタイムで働くワーキングママなんかをやっております。あんなに傷ついた過去の記憶も、今では遠い昔のキラキラした失恋の思い出ですスター

私の過去の痛い記憶が、同じように今、彼との関係に悩んでいる誰かの救いになれば幸いです。

 

 

 

 

 

 
 
 

 

ウォーキング大会デートの数日後、共通の友人が関西から来ると言う事で、3人で食事する約束になっていた。

 


 

 

亮と会う時はいつも、私が車を出した。

 


 

 

理由は、いつも亮が支払いをしてくれるので、せめて車は私がという思いと。彼は無類の酒好きであり、出掛けると必ずお酒を飲みたがる。私が車を出せば帰りの運転を気にせず飲めるのではないか?という、私なりの気遣いのつもりであった。

 


 

 

亮とのデートの朝、彼の家まで迎えに行く時、送って自宅へ帰る時、その時間が私はたまらなく好きだった。

 


 

 

その日、共通の友人は結婚式に出席するために私達の地元へ来たとの事だった。居酒屋で、久しぶりに話して楽しい時間を過ごした。

 


 

 

その帰り、しっかりお酒を飲んでいい気分になった亮を、もちろん私は自宅まで送り届けた。

 


 

 

彼の家が近づくにつれ、決めていた。

 


 

 

今日、言う…。

 


 

 

何度も何度も、喉まで出てきた言葉を飲み込んだ。

 


 

 

 

結局、その日直接気持ちを告げる事は出来なかった。

 


 

 

帰ったらメールしてな。

 


 

 

と言われていたのを思い出し、帰宅後にメールをする事にした。

 


 

 

コレだ…。

 

もうコレしかない…。

 


 

 

面と向かってはどうしても言えない二文字を、メールで送信する事にした。

 


 

 


 

 

少し経ってから返信がきていた。

 

そこには、嬉しい。ありがとう。と始まり、次はいつ会える??と、続いていた。

 


 

 

これって…どっちだ????

 


 

 

全然読めない亮の気持ちに、困惑した。

 


 

 

とりあえず、次の週末にまた亮と会う約束をした。