大文字山で遭難する人の意外な理由 | 温泉マンもっちいの湯と山話

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山奥の秘湯、マニアックな温泉が大好きな温泉マンもっちいと申します。登山と温泉、ご当地グルメ、珍スポットを愛する旅のブログです。関西を中心に日本各地の魅力的な山と温泉を巡ります。日本じゅうの歩いて行く秘湯を入り尽くすのが目標です。

 銀閣寺の脇から登っていく登山道は、大文字山に登る最もメジャーなルートです。水場があります。




 橋を渡り、登山道に入ります。ちょうど一年ぶり。一年前は、日陰に薄く雪が積もっていましたが、今日は積雪無しです。


 用心深い長女は、アイゼンを持参しています。私の分もザックに入れてくれています。ありがとう。たぶん、要らないと思うけど、備えがあれば、安心です。 

 なんといっても、意外に遭難者が出る山ですから。

 二回目なので道はわかっています。休憩無しで快調に歩いて行きます。


 けっこうきつい石段が現れるとあと少しです。長い石段を登ると、火床に到着。『大』です。こうして見ると、デカいですね。



 やや霞んではいますが、木々がないので、京都市内を一望できる絶景スポットです。爽快感があります。
もっちい『ああ、着いた、着いた。』
長女『腹ぺこや』
もっちい『山頂ちゃうけど、ランチはここやな。』

 写真を撮るのも忘れて、食べ始めます。長女は焼きそばパン、シフォンケーキ。私は、いちじくパン、シフォンケーキ。
長女『焼きそばパンって、案外売ってないもんなあ。』
もっちい『炭水化物と炭水化物やもんなあ、関西的やな。お好み焼き定食みたいなもんかな。』
長女『お好み焼き定食?』
もっちい『わらい、ってチェーンあるやろ。ランチでお好み焼きと焼きそばのセットやと思って頼んだら、ご飯も付いとった!東京ではあり得へんはずやわ。』
長女『関東は?』
もっちい『関東は、お好み焼きはピザみたいに切り分けて食べるらしいで、知らんけど。もんじゃ焼きは、最終的に固まらん状態で食べるんや。もんじゃ焼き自体は、めっちゃ美味しいで。昔、上新庄にあったもんじゃ焼き食べ放題に行ったんや。』
長女『食べ放題?』
もっちい『そう、もんじゃ焼き1時間食べ放題、珍しいやろ?せやけど、これがクセものやったんや。仕事帰りに、6人で行ったんやけど、誰も満腹にならへんねん。食べ放題やのに、なんでやと思う?』
長女『何で?』
もっちい『オーダーバイキングみたいに、注文したら具材を持って来てくれるはずやのに、注文してもなかなか持って来おへんねん!せやから、不完全燃焼のまま、1時間経ってしまったんや。』
長女『すごい店やなあ。』
もっちい『まぁ、もうないけどな。』
 朝ご飯が遅かったのとある理由で、軽めにしときます。

 とある理由。それは、ここは何となく、野グソをしにくい雰囲気だから。
 大文字山の『大』のあたりは、どことなく神聖な感じがしていて、野グソは憚られる雰囲気ですし、冬なのに人が多いから、さすがの野グソ界の黒帯の私でも無理です。
 だから、軽めにしときます。

 山頂から降りて来たらしきおじさんおばさんグループに、尋ねてみます。
もっちい『山頂まではどのくらいですか?』
おばさん『もうすぐ、すぐですよ。若い人たちなら、30分もあれば大丈夫ですよ。』
おじさん『いやいや、この人たちなら、20分で行けるわ。』
もっちい『ありがとうございます。行ってみます。』
 若い人たちって言われて、とても嬉しかったです。でも、よく考えてみると、若い頃は、若いと言われて別になんとも思わなかったですね。

 山頂へ向けては未知の道。大文字の『大』の字のてっぺんへ向かって階段を登って、そこから登山道に入ります。ところどころ、倒木があります。昨年の台風の被害でしょうか。




もっちい『ここ、意外に遭難者が出るって、知ってた?』
長女『ニュースで言ってたなあ。何でやろ?』
もっちい『何でやと思う?まあ、あり得る理由と、知られざる理由があるらしいで。で、これは、知らんけど、じゃなくて、確かな話やねん。』
長女『道に迷う?』
もっちい『そう、意外にいろんなバリエーションルートみたいなんがあるみたいやなあ。さっきの火床に行く手前にも滋賀県まで行けるとか書かれた分かれ道があったやろ?あんなんに入り込んだら、迷うんかなあ?』
長女『なんか、赤い目印があるで。』
もっちい『ちょっと行ってみよか。天狗岳の時も、雪で道がわかりにくい時に赤テープで助かったやろ。ここは、木に赤いペンキがじかに塗ってあるわ。これは、信頼性あるんちゃうか。』
長女『大丈夫なん?』 

 恐る恐る、赤いペンキを辿ってみます。これまでの広い登山道と比べて、明らかに道がわかりにくくなってはいますが、赤いペンキでルートは追えます。
もっちい『ん?なんや、結局、元のルートに戻ったみたいやな。ん?あっ、下りていく道がある!』
長女『これ、やめとこ。戻ろ。』
もっちい『きっと、こういう赤いペンキを深追いすると危ないんやろなあ。』
長女『もう1つの遭難の理由って、なに?』
もっちい『これ、職場の施設長がこの辺の人で、その人から聞いたんやけど、ここの奥に、マツタケが出る山があるらしくて、マツタケを採ろうとして山奥に入って道に迷うらしいわ。まあ、泥棒やなあ。』
長女『マツタケ、食べたことないし、そんな美味しいねんなあ。』
もっちい『マツタケが一番やと思う。』
長女『なにの一番?』
もっちい『一番、ち○ぽに似てる。』
長女『・・・』






 山頂に到着しました。標高466メートル!西側の展望はまずまずですが、火床のほうが眺めは素晴らしいです。寒いのでマスクして撮影。

 こちらもベンチがあり、ここは火気厳禁ではないらしく、バーナーで調理している家族連れがいました。人数も少なく、静かにくつろげる雰囲気です。

 道の先、おそらく山科の方から、親子連れが上がってきました。
もっちい『山科におりてみよか?』
長女『道、大丈夫?おんなじほうが安心ちゃう?』
もっちい『そやな、ノンホモプリンも買わなあかんしな。』

 というわけで、来た道を下山しますが、左右を注意深く見ると、脇道がけっこうあります。興味があります。


 そういえば、私はいつも、人生でも脇道に興味があるほうで、学生時代もバイトのほうに熱心になって中華料理屋の社員に誘われましたし、社会人になってからも、若い頃は選挙やコンサートなど単発バイトをしてましたね。今も、文章を書く副業に力を入れていますし、登山道も、いろんなバリエーションルートに興味があります。


 まあ、本業あっての副業ですし、今日は素直に銀閣寺に下りて、またしっかり道を研究してから、違うルートにチャレンジしたいと思います。

 ノンホモプリン、ありました!




 家に帰って、みんなでノンホモプリンを食べました。濃厚で卵と牛乳の味がしっかりしていて、とてもおいしかったです。

 今年も、毎月登山を目標にして、楽しんでいきたいと思います。2月は、雪が見たいです。どこの山と温泉に行こうかな?計画から楽しいです。