色々と切り替えるために箱根へ、7年前に訪れたときは絵をしっかり鑑賞する余裕もなかっために、あまり覚えていない。久しぶりに訪れた美術館は以前の記憶とはまったく重ならない一方で、どこか雰囲気に懐かしさを忍ばせた。

以前に行ったときにみた、モネの睡蓮。やたらと印象的であった一方で、どこかおぼろげな記憶の絵画だった。

今回訪れたときに驚いたのが、モネの睡蓮の小ささだった。小いさなキャンバスに閉じ込められた印象派の世界は引いてみると魅力がよくわかる。水面に浮かぶ睡蓮の模様をイメージとして取り込んでいた。

ただ、今回際立ってモネの睡蓮は印象的でなかった。それよりも、印象派の筆致で描かれた女性の物憂げな表情の絵画には圧巻だった。一つのシーンを切り取るにしても、微妙な女性の表情をとらえることができるのは作者の観察眼のなせる技だろう。

また、手や肌などを描くにも柔らかさと影の濃淡から人間らしさをこえてそのものの存在を際立たせる魅力がつまっていた。

いずれにしても、どの作品も瞬間を見事に切り取っていて作者の腕の秀逸さを垣間見ることができた。

また、絵画に対してどのような感覚をもったのかを問うような企画があったが。企画としては面白いものの、あまり受けはよくないようだった。

確かに参加型を意識したのだろうが、実際に参加する気になれる企画内容ではないと思う。主導的な参加意欲をくすぐるならもう一工夫必要だろう。

また、無計画に出かけるために、いつもの癖で行き当たりばったり、宿も押さえないで言ったものだから、飛び込みである。なかなか、行動力がついてきたと思う。

この先にバックパッカーをクリヒロゲタイノダガ、まだ心の準備ができていない。