【ヘイトスピーチ解消法での経験と北見市パートナーシップ制度  いまだから言えること】

2016年のきょう3月22日。ヘイトスピーチ解消法が成立する年の参院法務委。川崎市に住む崔江以子さんなどへの参考人質疑。

有田芳生さんの秘書だったボクは、ふだんは傍聴が少ない法務委をどうやって満席にするか必死でした。
法案への注目度を高めなくてはならないからだったのです。

それから、秘書として自民党保守派の西田昌司議員事務所はじめ連絡が活発になりました。
有田さんが西田さんだけでなく公明党など他党の議員に委員会外で折衝する(ボクにとっては意外な)姿も間近でみてきました。

その経験は、北見市パートナーシップ制度制定へ向け役立ちました。

市長に関心を高めてもらうために、当事者やアライに傍聴に来てもらうこと。

市長がボクの本会議質問に制度検討開始を答弁すると決めたとき、 NHKと北海道新聞の記者個人にだけ情報を伝え、報道される可能性を信じたこと。

市長答弁直前に、副市長が不安な顔を浮かべたとき「もう一度、自公議員に説明してきますし、ここで表明することが必ず市民のために、理解される流れが来ます。市長が自ら答弁されることが必ず市長のプラスになりますから信じてください」と。

ボクのまわりには、小野がパートナーシップ制度を市長にゴリ押ししたとの認識をもつひとがいるのですが、それは正確ではありません。

議会質問を積み上げたことは否定しませんが、そこには、当事者サークルである北見レインボー代表者から市長が直接要望を受けたこと。
表立って声を出さない北見市担当部の「絶対にこれはやらなくてはならないという」強い意志がありました。

のちにボクに聞こえてきたことが正しければ、制度導入に、これを実現すれば関連施策が増えてしまうと慎重意見を市長に告げた市の職員もいたようです。
しかし、市長の決断はまったく揺るがず、実現へ向けて舵を切りました。

そこには執行者である市長の決断と、職員のおもい、当事者のみなさんの要望があったのです。
ボクはその行程に少しだけ関わったに過ぎません。

きょうの北見市議会は引き続き予算審査特別委員会。議員として、一時のパフォーマンスではなく、どんな役割を考え、徹するか。
市民のみなさんが「より早く」何らかの恩恵を得るにはどういうやり方があるのか。
そのことも常に意識しながら3日目の審査にのぞみます。


2016.3.22 参院法務委員会室