今回の回胴百景ブログは、本日発売のドラゴン1月号の内容に合わせ「ビーナスライン」について書いて行きたいと思います。(ビーナス7のパネル写真を追加しました)
ヤクルトはホールの味(オノルのブログ)

クランコ編、サンダー編が遅れて申し訳ありません。今後更新していきますのでお許しを。その代わりと言ってはなんですが、今回はこのビーナスラインに関する、超レアな写真を入手しました。ブログの最後で紹介しますので、お楽しみに!


ではまず、簡単に機種解説をしていきましょう。
ビーナスラインは、オリンピア初の7ライン機として1998年11月に登場。(ラインは通常の5ラインに加え、中・中・上or中・中・下を加えた7ライン)
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※追加された6or7ライン目でBIGを揃えると、美しいハープ音によるファンファーレが奏でられる…という心憎い演出も施されていました。右リールのビタ押しを成功させた人のみが聴くことのできるので、流すとちょっと優越感もありました。



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※美しい筐体のパネルは、どこかバニーシリーズを彷彿させる品の良さがありました。





また、業界初、小役対応のナビ演出を搭載した機種でもあります。
レバーON時、リールの左にあるランプの光り方で対応役が変化。点灯から点滅になると期待度アップなど、初の小役ナビとしては非常に完成度の高いデキだったのを覚えています。
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※ナビのパターンは全部で3種類

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※V字に点灯すれば5枚役orボーナス


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※四隅点灯はリプレイ対応のため、これで1確! 悶絶必至!!







またリールライトにも美しい演出が存在しました。
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※リーチ目が出現し…ボーナス確定!

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※このときリールがエメラルドグリーンに染まればBIG確定。歓喜の瞬間です。
余談ですが、上記の右下がりプラムハズレのリーチ目は、この後ルパンシリーズなどに継承されていきます。ハサミ打ちだとリプレイハズレ目になるのも特徴。7ラインならではの小役ハズレ目です。





続いて時代背景。この時期は各社からこぞって7ライン機が登場。その大きな理由は、5ラインでは実現できなかったボーナス確率の引き上げでした。簡単に解説すると、有効ライン数を多くすることでボーナスの揃う形が増加。これによってボーナス当選率を引き上げて良い…というモノ。例えば5ラインでのBIG確率の上限は約1/240ですが、7ラインでは約1/170にまで引き上げることが可能となるのです。これにより、AタイプでもBタイプ並のBIG確率を実現可能となったワケです。なお、業界初の7ライン機は山佐の「ドクターA7」と「アストロライナー7」。ビーナスラインはこの約2ヶ月後に登場。そしてその直後に、業界が激震する攻略法が発覚するのでありました。


その攻略法を簡単に説明しましょう。


大前提としてビーナスラインは順押しすると、配列上全小役をカバーできず取りこぼす仕様となっていました。
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※ビーナスラインの配当表。

多くの人が行った、チェリー付きの赤7狙いは5枚役を取りこぼし、逆に5枚役をカバーするBAR狙いは14枚役のベルを取りこぼす…という具合。


しかし、変則押しすることで、これらの小役は全て奪取可能だったのです。小役カウンタが搭載されていなかったこともあり、小役確率は常に一定。これにより設定1でも安定して1000円50G以上回ってしまうという事態になったのでした。


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※逆押しすることで全小役を狙うことができた。


設定1でのBIG確率は1/256。BIGでの獲得枚数は、リプレイハズシを駆使することで約430枚(=約8500円分→450G近く回る)の獲得が可能。つまり、逆押し+リプレイハズシで負けようがないスペックに変身したのでありました。


ちなみにそのPAYOUTですが
攻略法なしの場合
設定1…92.2%
設定2…96.0%
設定3…99.1%
設定4…102.1%
設定5…106.6%
設定6…113.9%

これが攻略法を使用すると…
設定1…127.9%
設定2…133.9%
設定3…138.3%
設定4…143.5%
設定5…151.9%
設定6…164.3%

という目を疑う数値に上昇。まさにビーナスのシマは鉄火場となっていたのでありました。



本誌回胴百景では、僕とハマさんはビーナスを追い求め長野に遠征します。そこでの内容は本誌のネタバレになるので省きますが、帰京後、僕は東京で対策されていないホール発見。2日ほど攻略法を体験することができ、ほんのり美味しい思いをできたのでありました。
しかし、その後は一気に対策が広がり、最後はメーカーがマシンを回収。これがビーナス攻略にピリオドが打たれた瞬間でした。


さて、今回のブログではビーナスラインの写真が多数使われています。メーカーが回収してしまった機種にも関わらず、ここまで多くの写真を扱えたのは、スロマガの大先輩である「しのけん」さんが写真を譲ってくださったから。しのけんさんは、全国でも数少ないビーナスラインの実機所有者なのです。僕のわがままな注文にも嫌な顔1つせず、様々なショットを新たに撮ってださった他、なんと僕も見たことのない秘蔵コレクションの写真も譲ってくださったのです。今回は最後にその写真をお見せしましょう(もちろん許可は取っていますよw)。




もう、二度と見られない可能性もあるその写真がコチラです!!

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※ただのビーナスラインのパネル写真と思った方、残念。そんな写真ならここまで煽りません。

注目すべきはパネル左下の機種名。「ビーナス7」の文字が見えるでしょうか?
つまり、これはビーナスラインの対策機であるビーナス7のパネル。ただし、世に出回ってはいない幻のパネルなんです。
世に出回ったのは、ご存知のピンク色のパネル。

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※実際設置されたのは、このピンク色のパネル。

どうやら、最初はこの黒パネルでデビューさせるハズだったのですが、一目で対策機と分からないと意味がない…ということから、黒パネルはお蔵入り。新たに作ったピンクパネルで正式にホールデビューしたというワケです。

正直、僕はこの写真をいただくまで黒パネルの存在すら知らず、ひとり大興奮していましたよ。


お楽しみいただけたでしょうか?
それではまた次回!


今回、ブログを書くために多数の写真を提供してくださったしのけんさん、本当にありがとうございました!


【オマケ】
僕はビーナスラインの新装初日に、100人以上並ぶ入場抽選で3番を引き当てました。しかし、その日僕が選んだのは同時新装の「レインボークエスト(アルゼ=現ユニバ)」。まだ攻略法の存在など当然知らず、大好きなユニバ機種に走ったワケですね。ここでビーナスを打てていれば、もう少し早く美味しい状況に気がついたんでしょうね(笑)
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※アルゼ初の7ライン機。ハサミ打ちすると3連7がガセるなど、個人的な初打ちの印象は最悪。のちにスベリ制御を知ってからその面白さにハマった機種です。