このブログのタイトル「ヤクルトはホールの味」をつけるきっかけとなったホールが家の近くにある。



いや、正確には「あった」だ。



………………


そのホールを初めて見たのは今から約一年前。引っ越してきた直後、街を散策していたとき。



外観は、ホールというより「ぱちんこ屋」。電球による電飾。~会館という名前。押して開けるガラスの重い扉。
ヤクルトはホールの味(オノルのブログ)




都内で、これほど昭和の面影を色濃く残したホールはかなり珍しく、発見したときは、なぜか嬉しくなってしまった。
ヤクルトはホールの味(オノルのブログ)




別に古い機種があるわけないのは分かっている。だけど、久しぶりに店内に入るのドキドキしたのを今でも覚えている。




その日から僕はしばしばそのホールへいった。



ホールの中には常連さんがいつも楽しそうにパチンコを楽しんでいて、僕は時折その中にひっそりと紛れ込んで「フィーバークィーンzero」を打つのが楽しみだった。





演歌が流れ、テレビでは野球中継。巨人の選手が本塁打を決めれば、みんな打つ手を離し、集まる笑顔。まるでタイムスリップしたような感覚になれる。





午後7時。仕事帰りのサラリーマンなどで、ホンの少し賑わうホール。






待っていましたとばかりに軍艦マーチが流れ、店長らしき人がみんなに冷た~いヤクルトを2本ずつ配る。



「ありがとう」


そういってヤクルトを受け取ると店長は、シワくちゃな顔をさらにシワくちゃにして笑顔を作ってくれる。




そこには今のホールにはない「ふれあい」があった。





嗚呼、なんて素晴らしい時間なんだろう。




この時間がいつまでもに続けばいいのに!




この気持ちが忘れられなくて、あのタイトルをつけたんだ。



………


しかし、現実は残酷だ。

ヤクルトはホールの味(オノルのブログ)


ヤクルトはホールの味(オノルのブログ)


僕はまたひとつ大切な場所を失った気がした。


東○会館よ、永遠なれ!