ずさんな原発安全審査、根拠不明の基準 電源喪失で安全委
2011年8月3日 22時25分
原発の新設や、既設原発の設備を変更する際の安全審査で、国側が30年以上、なぜそう決まったかの根拠の定かでない基準を当てはめて審査していたことが、3日に開かれた原子力安全委員会(班目春樹委員長)の小委員会で明らかになった。
福島第1原発で事故拡大の原因となった電源喪失について、電力会社側は電源が30分間喪失しても安全を確保できるとする審査の申請書を提出、国はそのまま通していた。
しかし、3日の会合で、安全委事務局は「なぜ30分になったのか、根拠となる文書は見つかっていない」として、審査に根拠がないことを認めた。
(共同)