ずっと前は「粋家(すいか)ラーメン」の店だった場所が、今日なんとなく行ってみたら、カフェになっていました。
中央改札口からは死角になっているためか、時間帯が良かったのか、そんなにお客さんがいっぱいでもなく。
カウンター席でコーヒーと米粉のロールケーキを💓
窓の向こうに13番線ホームがまっすぐ見えました。
もう、いつのことだったか……。浅草21世紀がまだ橋座長のときで、東北の震災も、コロナ禍も、何もなかった頃……。
アメ横の上野駅寄りの地下に「青い鳥」
というカラオケスナックがありました。会津出身の、とっても気さくで美人のママがいて、気のいい常連さんたちがいて、長い間、ポスターも貼っていただいてて、浅草21世紀をみんなで応援してくださってました。
とある夜。
何の曲だったか、私が歌っていると、上の通りまで歌が聞こえてたと言って、男性の方が、階段を降りて、「青い鳥」に入ってこられました。
北海道から所用で上京されてて、次の日にはもう帰られるとのことで、東京最後の夜を、「青い鳥」で、私も他の常連さんたちも一緒に、呑んで、しゃべって……。
どういう話の流れだったか、ちょうど私は木馬亭公演前の稽古期間でしたが、その方が「明日、稽古場に差し入れを持っていく」という話になりまして。
あらまあ、それならばと。どうせ酒の上の話だと思い、どど~んと、「亀十のどら焼」をリクエストしたんです。
その方が先に店を出ていかれてから、「明日、本当にあの人来るかな」「来ないよ」「いや、来るよ」……と、大いに話は盛り上がりました。
で、次の日。稽古場に。汗びっしょりで、その方、来てくださいました。本当に、「亀十のどら焼」を、しかもペットボトルのお茶まで、人数分以上にどっさり抱えて、来てくださったのです🤩
橋座長やみんなにその方を紹介して……というても、前の晩に2時間ほど隣り合わせで呑んだだけの人でしたので、どう紹介したのやら、ですが😅
稽古中でしたので、そうお話もできず、遠慮されてか、その方もすぐに帰っていかれました。
稽古が終わって事務所で作業してても、その方のことが気になって気になって仕方なく、たしか、「北斗星に乗る」と前の晩に話されていたのを思い出して、上野駅へ行ってみました。
13番線に、あの青い、一度乗ってみたかったけど一度も乗れなかった「北斗星」が……すでにホームにいたのか、あとから入ってきたのか、なんとなく入ってきたなあという感じはあるけど、あら、記憶が定かではありませんが😆……とにかく、ホームを行ったり来たりして「北斗星」見学する風をしながら、「どら焼の君」を探しました。
出発時刻がどんどん迫ってきて、もうダメかとあきらめかけたとき、その方のびっくりしたような笑ってるような呆れたような顔が、目の前に。
やっと、また、お逢いすることができて、ちゃんとお礼も言えて、お土産も渡せました。
青い「北斗星」を見送る私は、何かこう、ちょっと幸せな気持ちだったかも。
人生の中で、たった一瞬巡りあった人だけれど……。
どうしておられるのか……。
13番線ホームの思い出の中で、ゆっくりお茶して、良い時間を過ごせました、ってことで。
つい、長くなりました。最後までおつきあいいただいて、ありがとうございます🙏
おやすみなさい……🌟おののこみち🙋