「包丁読本」 1月度:包丁の起源 | onoknife-since1916のブログ

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「包丁読本」記念すべき第一回は「包丁の起源」です。

文章が多くなってしまいますが最後までおつきあいくださいm(_ _ )m

大昔、動物を狩って捌いて食料を得るために刃物が誕生しました。
包丁とは調理に使用する刃物の事ですが、その頃は調理用の刃物と
狩猟用の刃物の区別はありませんでした。

縄文時代は石器による刃物を使っていました。石斧や槍、ナイフの様な物が
発掘されているのでご存じですよね

弥生時代になると石器から金属製の刃物に変化していきました。青銅器などが
有名です。

この頃、中国の魏の時代で厨房で働く人達の事を「庖丁」(ホウテイ)と呼ぶ様に
なりました。荘子の「養生主篇」にある庖丁さんが魏の恵王の御前で見事な刀捌き
で牛一頭を素早く解体して見せ、王を感銘させたと言う記事があるそうです。

きっとこんな感じの人だったのでしょう 

その後、奈良時代になると「庖丁」と言う言葉が日本につたわりました。この頃、日本で
使われていたのは「刀子」と呼ばれる小さい日本刀のようなものでした。


平安時代になるとその「刀子」がそれぞれの食材を加工するのに適した形状に
分かれていきました。

鎌倉時代には「刀子」「庖丁刀と呼ばれるようになり、さらに室町時代になると
「庖丁刀」を略して「庖丁」(ホウチョウ)と呼び始めました。
ただしこの頃は、肉・魚を切る物が「庖丁」で、野菜を切る物を「菜刀」と呼んでいま
した。

その後しばらくして料理用の刃物をすべてひっくるめて「庖丁」と呼ぶ様になりました。
今でこそ普通に「包丁」と呼んでいますが色んな経緯と呼び方をえて「包丁」と呼ばれ
る様になったんですね

ところで、「庖丁」「包丁」の違いはと言うと、単に近代において「庖」の字は常用漢字
では無い為、「包」の字を使用しているとの事です。

※この起源は諸説ある内のの一つです。調べてみたら曖昧な資料が多い中自分
達なりに解りやすくまとて見ました。参考にしてください。

※挿絵は私達の独自の解釈によるものを社員の絵師”安田”が作画したものに
なります。。実際の物や人物像とは違うことがあるのでご了承ください。

 
さて、今回の「包丁の起源」はここまでとなります。お付合いありがとうございました。

次回2月の掲載内容は「包丁の種類・用途」になります。色んな紹介の仕方が出来たら
と思ってます。

乞うご期待