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10月9日、FIA国際自動車連盟は
ワールド・モータースポーツ・カウンシル(WMSC)で
決定した事項を発表した。
そのなかにはF1参戦に必要なスーパーライセンスポイントの
発給条件が緩和される内容が含まれていた。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響を
鑑みてのものだが、
現在、FIA-F2選手権に参戦中でランキング3位と
スーパーライセンス獲得の現実味を帯びている
角田裕毅にとっては、F1参戦へ背中を押すニュースとなる。
2015年以前、F1に参戦していたドライバーは低年齢化が進み、
それと同時にレースで荒々しいドライビングや大クラッシュを
喫するドライバーが増えていった。
その状況を重くみたFIAは2016年、
それまで当時のF1マシンで規定距離を走破するだけで
取得できていたスーパーライセンス発給条件に
新たなポイントシステムを加えた。
スーパーライセンスポイントを取得するための条件には、
年齢や運転免許証の保持、
現行F1マシンでの走行経験が300km以上など
細かな規定が定められているが、
そのなかに『直近3年間で合計40ポイント以上の
スーパーライセンスポイントを獲得すること』
という事項が記載されている。
今回、FIAがワールド・モータースポーツ・カウンシルで
決定した事項の
『FIAセーフティコミッション』のパートに、
このポイント取得条件の緩和が加えられた。
「FIA国際モータースポーツ競技規則付則L項
第1章 第5条『スーパーライセンスの発行資格と条件』が
見直された。
現在の世界的なCOVID-19の影響を受けて、
ドライバーがスーパーライセンスポイントを獲得できる期間が
直近3年から、直近4年に延長。
2020年を含む4年間のうち、いずれかの3年間に蓄積された
最大ポイント数が対象となる」
「さらに、さまざまに理由により
40ポイントを取得できなかったドライバーについては
FIAによってケースが検討される。ただし、
その場合ドライバーは最低30ポイント取得し、
さらにシングルシーターのカテゴリーで
一貫して卓越した運転能力を実証している必要ある」
2020年のポイントを必ず含まないといけない
という記載は見受けられないため、
おそらく、2020年を含む
直近4年間(2017年〜2020年)のうち、
高いほうから3年分の合計ポイントが
40点を獲得しているドライバーもしくは、
条件付きではあるものの最低30ポイント以上
獲得しているドライバーには
スーパーライセンスポイントが発給されると
理解できる。
ではこれを考慮すると、
現在FIA-F2に参戦している
角田裕毅のポイントはどう変化するのか。
これまでの『直近3年間〜』のルールでいくと、
角田は2018年にFIA-F4でチャンピオン(12ポイント)、
2019年のFIA-F3でランキング9位(2ポイント)の成績を納め
合計14ポイントを保持している。
40点のスーパーライセンスポイントを獲得するためには、
今シーズン参戦しているFIA-F2でランキング
4位以上(30ポイント)が絶対条件と言われてきた。
しかし、今回のルールに当てはめた場合、
角田は2017年に国内で参戦していた
FIA-F4でランキング3位(7ポイント)の成績を納めているため、
このポイントも対象となる。
2019年の2ポイント(FIA-F3)を除外し、
2017年の7ポイント(FIA-F4)と
2018年の12ポイント(FIA-F4)を合計すると
19ポイントを保持していることになるのだ。
40点のスーパーライセンスポイントまでは残り21点。
今回、修正された新しい条件下では、
ランキング4位以上(30ポイント)という
条件は変わらないものの、
ランキング5位(20ポイント)の成績を納めることができれば
スーパーライセンスを取得できる可能性が十分に高くなる。
今シーズンのFIA-F2選手権は10大会20レースが終了しており、
残すレースは11月27〜29日と12月4〜6日に
バーレーンで行われる2大会4レースとなった。
もちろん前述の条件を気にせずより上の成績を求め、
戦ってくれることを期待したいが、
小林可夢偉以来となるフルシーズン参戦の
日本人F1ドライバーの誕生を期待せずにはいられない。
現時点でミック・シューマッハー(プレマレーシング)と
カラム・アイロット(ユニ・ヴィルトゥオーシ)の
フェラーリ・ドライバー・アカデミー(FDA)コンビに続いて
ランキング3位につけている角田。
最後のバーレーン2連戦は人生を左右する大一番になる。
ホンダのF1活動終了という残念なニュースもあるなか、
日本のF1ファン、モータースポーツファンの期待は
角田の走りにかかっている。
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