復興へ人と人をつなぐ
【新聞週間】復興へ人と人をつなぐ(10月13日) 第67回新聞週間が15日から始まる。今年の代表標語は「ふるさとが 元気と知った 今日の記事」。生まれ育った土地を離れた人が、手にした新聞に古里の記事を見つけて胸が熱くなる-。そんな光景が思い浮かぶ。東日本大震災と東京電力福島第一原発事故からの復興に向けて進む本県の記事、知恵と情熱を結集して過疎と闘う古里の話題も、県外に住む県人の心を動かす。県出身者や本県に心を寄せる人との絆は、復興の力になる。福島民報社は今後も全国各地の地方紙や関係団体と連携し、「福島の今」を発信し続ける。 平成26年度の新聞協会賞には本紙の「東日本大震災・東京電力福島第一原発事故『原発事故関連死』不条理の連鎖」(編集部門)、「『復興大使』派遣事業」(経営・業務部門)が選ばれた。平成24年にスタートした「復興大使」は3年間で県民160人を委嘱し、国内外に派遣している。大使は全国の地方紙などを訪問し、本県の現状と支援への感謝を伝えてきた。各紙が大使の訪問を記事にしており、本県からの避難者にも「福島の今」を伝えることができた。新聞協会は授賞理由を「人と人をつなぎ、情報を伝えるという新聞の原点に立つ活動は、地方紙による情報発信の可能性を示した」としており、より一層の発信に努めたい。 地方紙同士のつながりは地域の元気づくりにも役立つ。例えば徳島県の徳島新聞との連携は、本県の阿波踊り熱を高めている。同紙の橋渡しで徳島県の「阿波おどり振興協会」の会員が先月、「みちのく阿波おどり2014in郡山」に参加し、本場の踊りで盛り上げた。8月には徳島市の「阿波おどり」前夜祭に本県の愛好者5団体が招かれており、交流の輪が広がっている。 東京新聞・中日新聞が平成24年、福島市の民報ビルに福島特別支局を開設したことも、復興の力になっている。「ふくしま便り」というページを設けて、本県の実情を首都圏と中部地方の読者に伝えている。支局駐在の記者によると、ボランティア活動募集の記事を載せたら「参加したい」という電話が相次いだという。 「伝えたいと 知りたいを つなぐ新聞」。新聞週間の標語の一つだ。この標語に込められた思いを弊社の社員全員が心に刻みたい。福島に根差す地方紙として県民と県民をつなぎ、福島に思いを寄せる人と県民をつなぎ、明日へとつなぐ紙面づくりに全力で取り組む。(芳見弘一)