最新回上がっております！
お互いの似合う服をコーディネートする企画。
私、小野島は大学時代
オシャレ番長を自負しておりましたから。
負けられない戦いですね。
大学で誰よりも早く蝶ネクタイをワンポイントに取り入れ、
メンノン及び校内で蝶ネクタイが流行り出すと
俺はこんな使い方もするぜ！
と言わんばかりに蝶ネクタイを左腕に巻き、
すれ違ったギャルに
「何のキャプテンだよ！」
と的確なツッコミ入れられたこともありますが、
オシャレは我慢です。
誰よりも早く短髪の金髪にして
「家田荘子」
と言われてました。
まだ本田圭佑が金髪にする前でしたのでサークル仲間の例えが
「極道の妻」作者、家田荘子でした。
しかしオシャレは我慢です。
ファスナーが二つ付いてるコーデュロイパンツを履いてました。
通常より大きめの燻んだ金色のファスナーが二つ付いてるコーデュロイ。
二つついてるから実用的なことはありません。
なぜ買うか？オシャレだから。
しかもこのコーデュロイ、
一本一本の凹凸がとても分厚くしっかりした素材。
とんでもなく重たいこのパンツで腰を痛めても我慢しました。
ファスナーを二つ同時に下げないと小便ができない面倒くささ、
ファスナーをあげる時には必ずどちらかの金玉袋が巻き込まれる。
！！！全てはオリジナリティのためだぜ！！！
玉袋、巻き込まれた数がオシャレの勲章。
この世の全ての蛍光色を集めたみたいなスキーウェアを着てカラ館行ったら、
曲が入ってる間、ブラックライトに反応して
僕の服が光輝き続けてたこともありました。
！！カラ館すらコーデに取り入れる狡猾さ！！
全て計算通りみたいな涼しい顔決めてました。
そんなオシャレに我慢強い僕が、
中目黒代官山を練り歩いてた日のことです。
この日はワンピースを着てフランス製の真っ青なロングコートを羽織り闊歩してました。
そこで一軒家丸々古着屋、
床は外国の瓶ビールだらけの店をみつけ
フラッと立ち寄ったら
タトゥーとゴツメのピアスがバシッとキマった女性店員さんに気に入られました。
「お兄さん今度ここでDJイベントあるからおいでよ」
と言われ、
この人にダセェと思われたくない、、
中目黒・・
アパレルDJイベント・・・
手に負えない
俺もこのハイネケンの瓶のように端っこに追いやられる、、！！
という恐怖心が勝り
ビビって逃げました。
オシャレで唯一我慢できませんでした。
本当にオシャレな人を前にするとビビってしまう。
どうしても本物にはなれない感じが滲み出ております。
オシャレを追い求めてた頃、特に印象に残ってる出来事があります。
元相方が下北沢でヴィンテージのTシャツばかりを取り扱っている店を偶然みつけたと言ってきました。
セレクトがとても良いそうで早速駅からの道順を教えてもらい、お店を探していると
どんどん住宅街に入っていきました。
住宅街にいきなり古着屋が現れるって言ってたけど、この辺りに本当に服屋があるのか？
歩けば歩くほどにどんどん世田谷の閑静な住宅街の雰囲気が濃くなってきます。
これは道を間違えたなー、、
立て直すために来た道を戻ろうとしましたが、完全に道に迷ってしまいました。
焦りながら歩いているといつのまにか住宅街を抜け、急に視界が開けました。
豪邸の庭か、はたまた市街化調整区域なのかわかりませんが、
左手に見えるその開けた土地には葉がついてない一本の高い木が立ってました。
高い木の一番上を見上げる男性が立っています。
なんかあんのかな？
と見上げると木の一番上に日本猿がいました。
なにこれ？
下北で道に迷ってたら急に猿いるんだけど。
猿は木の上から下北沢を眺めていました。
猿を下から見上げる男性は無表情でした。
飼い主なのか、世話係なのか関係性もわかりません。
古着屋を探してたら日本猿に遭遇した
その瞬間僕は思いました。
『なんか、オシャレじゃん』
て。
その日お目当ての店は見つかりませんでしたが、
日本猿にインスピレーションを受けたのでしょう。
別の店でキリストを抱いた聖母マリアが前面一面にプリントされた薄手のパーカーを買いました。
思い出す度に一つも理解できません。
この人は何を言ってるんでしょうか？
これが自分なのですか？
オシャレは一周するというので
その時にまた理解できるのでしょうか。
この場合一周してるのが
日本猿なのか
前面聖母マリアなのかわかりません。
あの、もう一度言います。
あなたは一体何を言ってるのですか？