僕はよく日本に来た外国人に道を尋ねられます。


英語はできません。



昨年のラグビーW杯の時も劇場に向かってた所

アイルランドの女性に

キャンユースピークイングリッシュ?

と声をかけられました。

大概ストレートライトレフトで通じるし、

説明できなくても
尋ね人は地図を持っているので目的地付近まで一緒に歩いてあげれば良いのです。


いつものようにあーりとるりとる

と答えました。


ホッとしたアイルランドの女性が
わあぁあぁーぁと話し始めます。


訛りなのか?

全く英語に聞こえません!!


怖い。


そして地図を出す気配がない!


あーりとる言ったこと後悔してると


後ろにいた同じグループの男性がゆっくりと英語っぽく話してくれました。


この辺で何かご飯が食べたいんだけど何かある?とのことでした。


せっかく日本に来たのだからと身振り手振りで


ワット食べたいものイートある?

と聞くと、



エニシンング。


と言われました。



つまりなんでもいいってことです。


おい、日本人同士でも

「今日何食べたい?」「なんでもいい」

で関係に亀裂走るのです!

日本国内の彼氏彼女は喧嘩するのです!

言葉の通じないアイルランド人に言われたら、行き場のない怒り諦めに変わり冷えて腐るのです!!


てか何その主体性のなさ?
せっかく日本来たんだしさー普通さ
食べたいものとか普通ないの!?


と僕の中の女子がプンプンし始めます。


スシオアテンプラ?ラーメン?何を言っても

イェイ。

と一定のテンションで返答するのみ。


だったらと近くの鰻屋まで連れてってあげようとするとチームアイルランドは


ノッ!ノノノーーーーーノー!!!
この辺!この辺だって!この道から外れたくはない!
という趣旨のことを訴えてきます。


この辺て何だよ


ラグビー観戦じゃなくてバトルロワイヤルしてんのか?


大丈夫!すぐそこ!一回!一回曲がるだけだからと日本語でと何とかチームアイルランドを鰻屋へ流しこみ逃げました。


泥臭いです。



ある日はJR新宿駅改札内で中東の男性二人組声をかけられました。


彼らは丸ノ内線の路線図を見せてきました。


ちょうど僕も丸ノ内線の方に行く予定だったので、

ついてきて!(日本語)
と言い丸ノ内線へ。


ここから乗れば大丈夫だよ(日本語)
と言うと中東の人たちはとてもにこやかにサンキューと言ってくれました。


その屈託のない笑顔と
アイルランド人の時より案内が上手くできたことで気が大きくなった僕は、


あなた達の旅が良いものであるようにと


グッドラック!

と言いかけたのですが
今まで一度も言ったことのないグッドラックが様になるのか?という思いが急に現れ


グッドラックと言うときは
やっぱり手をイイね!にしないとダメだよな?


と考えてるうちに電車が来てしまって


手を振り笑顔のまま
乗車しようとする中東の方へ


咄嗟に口から出たのは


あっまたよろしくお願いいたします!(お辞儀)でした。


いつか一緒に仕事したいですね。