『カーネーション』の価値は、朝ドラの枠を超えた感動を与えてくれたこと。
多くの視聴者が、朝ドラを見て涙を流しながら
学校や仕事へ行ったと感想を書いている。

きっと、そんな骨太な作品ならではの
お気に入りシーンが皆さんにもあるのでは?


もし、映画化されたとき、自分のお気に入りの
シーンがなかったらショックでかいですよね。
そうならないように こちらのコミュでは、
皆さんのお気に入りのシーンを書いてもらってます。
是非、ご参加を。
http://mixi.jp/view_community.pl?id=5988310
関係者も結構みてくれているかも!?

『カーネーション』の数ある名場面の中で、
私が一番ぶっとんだのは

糸子の旦那、勝が出征した後、その勝の使っていたミシンを
鉄砲をつくる鉄にする為に供出せよと、
町内の大日本国防婦人会の澤田と、その連れが
オハラ洋装店へ押しかけるシーンだ。



尾野真千子・主演 で、映画 劇場版 「カーネーション」を見てみたい! 尾野真千子・主演 で、映画 劇場版 「カーネーション」を見てみたい!
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尾野真千子・主演 で、映画 劇場版 「カーネーション」を見てみたい!

澤田: この度はご主人の出征、まことにおめでとうございます。
糸子: どうも、おおきに。
(いったい何しに来たのか?不信顔の糸子。すると、間合いを図ったかのように
 婦人会のひとりが口を開いた。)

婦人: で、あのう、ご主人なんですけど、二階で紳士服のご商売してましたね。
(ミシン目当てと気がつく糸子)
糸子: あれは、いるんです。戦争から帰ってきたとき、あれがなかったら、
   主人は仕事がでけへんようになります。あれは供出出来ません。
澤田; はあ? 帰ってきたとき? 小原さん、おたく、まだそんな低い意識で
   この聖戦に臨んでいるんですか!
   死んでお国の役に立ってこそ、旦那さんの値打ちちゅうもんです!
糸子: なにぃーーー、コノ~~
    なにふざけたこと抜かしとんじゃあ、帰れボケ・・
(澤田を睨みつけ、絶叫して飛び掛らんばかりの糸子を取り押さえる善作と昌子)
善作: まあまあ、よーく言うてきかせときますんで、今日のところはっ!
(糸子の鬼のような形相に逃げ出す澤田ら)


尾野真千子・主演 で、映画 劇場版 「カーネーション」を見てみたい!


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くっそ、何が死んでこその値打ちじゃ
怒りと、悲しさで肩の震えが止まらない糸子の目に
大粒の涙がひかる、ああ ほんとだよ
ほんとは大日本婦人会の澤田だって、
自分の夫や息子が戦場という殺し合いの中で
殺されていくことを心から嬉しい、名誉なことだなどと
思ってはいるまい。

もともと日本の大陸進出は
中国の列強の植民地化が進み、
これに遅れを取るまいとシベリア鉄道を敷き
太平洋への覇権を夢みた白人至上主義の
帝政ロシアからアジア人種の尊厳と独立を守るという
義侠心から、国民のこの戦争への道は始まっていたのだ。

何かにつけ、中国大陸や朝鮮半島への干渉で
利得を得ようとする、容赦ない外部侵略者を
アジアで唯一、そんな列強国と日露戦争でわたりあった
日本国人が、アジアの同胞のために闘っているのだと
当時の新聞は、書きつらね、国民もアジアの同胞のために戦っていると
真剣に信じ込んでいたから、このような世間の空気へ日本は変えていったのだ。

困っている他人を捨て置いて、
自分たちだけが、楽をしているのは 義 に反することだと
当時の多くの日本人は信じていたから、
むしろ、糸子のように 自分の生活や、幸せから
先に考えるタイプの人間が、周りからよく思われる訳もなかったのだろう。

だが、本当にアジアの苦しむ同胞を救う為に
国に一命を捧げても本望だと信じていたのなら、
この澤田のように
戦争に協力的でない、糸子のような別の価値観を責める
のは理に合わない。
自分も我慢しているのだから、お前もそうしろ。
どんなに美しくても利他心、善意の押し付けは
もう、それ自体が暴力である。
つまり、澤田らも また本当は戦争が嫌で、嫌でしかたなかったのだろう。


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そんな建前だけしか言えなくなった戦時下で、
糸子の体制に発した態度は、今までの日本映画、ドラマでは
見たとこもないタブー破りだった。

でも、このシーンが感動を呼んだのは、
きっと そう思っていても、

なにふざけたこと抜かしとんじゃあ、
くっそ、何が死んでこその値打ちじゃ

と、言いたくても言えなかった
何百万人もの銃後の母や、妻ら
多くの日本人女性の悔しさを代弁してくれたことにある。


「カーネーション」小原糸子の
凄さは、建前や、綺麗ごとではなく
一人の女性の夢や、愛、そして家族と故郷を
大事にして懸命に生きる。という
素朴だけれど、人間の素直な本性が
ストレートに描かれている点だと私は思う。

脚本家の渡部あやさんも、このあたりは
まるで誰かに書かされているようで、
書いていて自然と涙がこぼれてきたと
語っていらしゃいましたが、
「カーネーション」にはいろんな力が
合わさって奇跡のようにつくられた傑作なんだと
あらためて思い知らされますね。

本

是非、当時の日本人のことを
こんなにストレートに描ききった名作を
テレビの番組表の中で終わらせずに、
きっちりとお金をかけてリアルな映像作品として
映画化しようではありませんか?


そして世界中でこの作品をみてもらい
西欧列強の圧力に耐えかねた日本人の姿と、
その被害者であったはずの日本人が
なんでアジアの諸国に災難ももたらした
加害者の立場へおきかえれていったかを
我々、日本人と一緒になって考えてくれる機会となることを
願ってやみません。
そのときは韓国や、中国の人々にも是非、たくさんの方に
観て頂けたらいいですね。

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尾野真千子・主演 で、映画 劇場版 「カーネーション」を見てみたい! 
http://ameblo.jp/ono2012/
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