2011年10月~2012年3月期のNHK朝ドラに主演した
尾野真千子は、
ビビアン・リーになれる素質の女優だ

5月3日と4日に「カーネーション総集編」がNHKで放送されたらしく、
たまたま そのVTRを見る機会があり、思わず ぶっとんだ!
これだ、これ 大阪のどぎつい岸和田弁で、女だてらに
男を睨みつけ、ど付き合い、舌打ちし、
「なに抜かすんじゃ、ドアホ!」、「死んでまえ!」「ボケっ!」とが鳴り捲る。

日本女性はふだん積極的に自分のエゴを主張することを、
はしたないとして声を荒げることを良しとしない、
口には出さずとも、強い気持ちと、人を思う慈しみと愛を
内面にあふてているのが、日本女性の伝統的な美徳であり、
保守的には、それが美しい日本女性像だった。

日本の女優の多くは、ミステリアスな存在であって、
その婉曲的な表現力は、どんなに素材がチャーミングであったとしても
世界共通の分かり易さでは、ない。
いい、わるいではなく、理解できない表現は外国の人には届かない。
だから、戦前の京都祇園を描いたハリウッド映画「SAYURI」ですら
俳優は渡辺謙でも、主演女優はチャン・ツィイーやコン・リーだった。



だが、尾野真千子の演じた「糸子」はどうだ、
自分の思ったこと以上の言葉を口にし、
人とも争うが、一方で そのことで勉強や反省もして
自分の生き方に表現していく。
どぎつい言葉とは裏腹に、ナイーブなほど真っ直ぐな
女性らしさも持ち、胸を高鳴らせ、目を輝かして生きていく。
こんなにエネルギッシュで、チャーミングな日本女性を
初めてみせてもらった気がした。




そう、ほんとにぶっとんだのだ、
尾野真千子の この役だったら、
わかりにくい日本女性のイメージを突き壊し、
ひろく海外の人々に 日本人のもっている
強さや、優しさ、そして 愛のカタチを
理解してもらえるのではないだろうか?

違う文化、風土をもつ外国の人々でも、尾野真千子が演じる「糸子」の
ストレートな破れ方は、きっと共感を持って見られるはずだ、
わたしたち日本人の こころ をわかってもらうのには
尾野真千子の「糸子」は最高のアイコンである。

かって、ビビアン・リーはハリウッド映画「風と共に去りぬ」で
南北戦争におけるS・オハラという女性を演じることで、
アメリカ人の強さと、社会の矛盾を表現してみせた。
彼女自身は英国人で、既婚、子持ちであったのだが、
この一本の映画によって、アメリカを象徴する女優となった。

わたしは心から、尾野真千子に
この「小原糸子」という役柄を通じて、
彼女に 日本女性と日本人のあの戦争体験を
世界に見せてもらいたいと思う。

あの彼女の持つ、心から沸き起こるような強い感情を
ほとばしらすことで、日本人の受けた悲しみや苦しみ
そして、社会の第一線でもがき生きる人間像を表現してくれるのでは
なかろうか?と期待している。

是非、尾野真千子演じる「小原糸子」が
大阪大空襲で焼け野原となった廃墟で、
残った家族と共に、幼子を抱き
「うちは負けへんで、 うちは負けへんで!」と絶叫させたい。

そう、劇場版「カーネーション」で、
日本人のもっている骨太さと、陽気さを
わかりやすく世界へ発信しようではないか!!!

尾野真千子は 世界に通用する女優だと思う。



尾野 真千子(おの まちこ)
生年月日 1981年11月4日(30歳)
出生地 奈良県吉野郡西吉野村(現:五條市)
血液型 A型
職業 女優
ジャンル 映画、テレビドラマ
活動期間 1997年 -
活動内容 1997年:映画『萌の朱雀』主演でデビュー


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