私、自分のことは長い間異性愛者だと思い込んで

成長したんですね。

 

だって誰も、異性愛以外がある、なんて

教えてくれなかったし

そんな人は、周りにいなかったから

 

異性愛者以外、という選択肢があるなんて

思いもしなかったんです。

 

でもね、ほんの小さな頃から

「変だな〜」と感じることは度々あって。

 

一番最初の、強烈な違和感は

幼稚園の頃のこと。

 

なにかの集まりがあって、私は近所の

同じ年頃の女の子たちと一緒にいて

 

そこで近所の大人に、こう聞かれたんです。

 

「将来はなにになりたいの?」

 

実にたわいもない会話でした。

大人たちにも他意はなく、ただ子どもが何人も

集まっていたから、雑談としてこの話を

したのでしょう。

 

そうしたら、いつも仲良くしている

周りの女の子のひとりが

 

「およめさん!!」

 

といったんです。

 

そしたら周りの女の子たちも次々に

「およめさん!!」と言い出して

 

大人たちは、まあまあ、かわいいわね〜

なんて風に笑って

その話は終わったんですけど。

 

私はその時に、なんとも言えない

取り残された気持ちをかんじたのでした。

 

 

およめさん。

 

その答えを、まるでちょっと

背伸びするように自慢げに答えた

まわりの女の子たちが

 

いつも仲良くしているお友だちが

 

まるで、違う生き物みたいに

しらない人みたいに

思えたのでした。

 

 

わたしは、およめさんになりたいなんて

これっぽっちも考えたことがなかったし

そのとき、お友達から聞いても

およめさんになんて、これっぽっちも

なりたくなかった。

 

おとなしい子どもだったので

大抵のことには流されて

「うん、うん」といってしまう

そんな自分が

 

どうしても「私も!」と

言えなくて

 

その違和感はずっとずっと

不可解なものとして、

胸に残りました。

 

 

いま思い出してみても

その時の部屋の様子や

 

幼いながらに感じた

孤独な感じや

取り残されるような感じを

思い出すことができます。

 

誰が悪いとか、そんなことは

まったくなくて

 

ただ、ああそうだったんだなあ

あの時の違和感は

ちゃんと意味があったんだなあ

 

と、今頃思い出しては

 

ちいさな自分を

なでてあげたいような気がします。