822:原野商法二次被害の背景は? | 温故痴人のブログ

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バブル時かその前に、
北海道の土地が「格安で手に入る」
「絶対もうかる」等の甘言に惑わされて、
購入した人たちばかりであろう。

知人にも、
「北海道無料招待ツアー」との
セリフに乗って参加したものがいた。

機内では、
セールスマンが付きっきりで
「土地の購入を勧める」その圧力に負けて、
北海道で広大な土地を買ったようである。

勿論、
案内されたクマザサだらけのところが購入する土地か、
将来の開発見込みなど判ろう筈がない。

取引は、坪単位ではない。
1000㎡単位で取り扱われている土地も
原価は100円程度の物のようでした。

それを何10万円かで購入したようです。

府内で、
坪単価は何10万円で慣らされている純朴な素人には
格安に見えたのであろう。

やがて、
これが今で言う「原野商法」であったと築いたのは
だいぶ後のこと。

「美味しい話には裏がある」とのことを、
この時さっとったはずであろう。

売れない土地や
価値の無い土地を購入した費用は
「いい勉強やった」と諦めていた。

そこに購入者名簿を入手した悪質な奴から
「その土地を売って下さい」
「購入した代金に上乗せした」甘い誘いを受ける。

その話に、
「少しでも色気」を出すと
負いかぶさるように「境界確定の為に測量する必要がある」等と
高額な調査費を要求して、
そのまま消えてしまうと言う「二次被害」が発生することになる。

今回の逮捕劇も、
「中国人が高く買いにきている」などと、
今、流行りの情報をちりばめ、「もっともらしさ」を装うと言う
巧みな言葉遣いに、
藁でも掴む気持ちで
また騙されてしまうのでしょう。

手口の嫌らしい所が、
総額4億円をだまし取ったが、
その被害者が1000人を越えるので、
一人当たりの被害額が「平均40万円」と言うのが味噌。

数100万円単位の被害であれば、
直ぐ消費者庁や警察に情報が入る。

数10万円であれば、
「仕方がない、また騙された」と諦めの方が先に立つのかも。

「若しかしたら?」と言う
「欲を出した私が悪かった」と後ろめたさもあるのかも。

一人当たりの被害額が少なければ、
警察も中々取り合ってくれない。

そんな隙間を突いた犯罪なのでしょう。

人生の歴戦の勇士が
「第三次被害」に逢わないようにどうぞご注意を。

2014.05.16 NO:822

【参考引用】
 原野商法の被害に遭って買い手のつかない土地を抱える人に対し、「必ず売れる」などと言って手数料名目で金をだまし取ったとして、奈良県警は14日、大阪市中央区の不動産会社と関係者宅など約30カ所を詐欺などの容疑で家宅捜索した。県警は、この会社が関西や関東を中心に千人以上から総額約4億円をだまし取ったとみている。同日中に従業員1人を同容疑などで逮捕する方針だ。
 捜査関係者によると、この会社の従業員は、原野商法の被害に遭ったことのある奈良県内の男性に「中国の資本が日本の土地を買いたがっている。300万~500万円で必ず売れる」などと言い、調査などの手数料名目で男性から数十万円をだまし取った疑いがもたれている。
 国民生活センターの担当者は「買い手の付かない土地を残して子や孫に迷惑をかけたくない、という高齢者の焦りにつけ込んでいるのではないか」と話す。
2014年5月14日18時58分