雨がやみました。
畑に出ると
ネキリ虫に倒されている苗やら
風で外れてしまった三度豆の苗を
止めなおしたり
結構、やることが一杯です。
さて
いずれ治療師の仕事を
辞めるときがくるので
思い出に残っていることを
書き残しておこう、と思います。
昔、副鼻腔癌のおじいちゃんを
サポートしてたのですが
余命わずか、ということなので
私の出来る施術のすべてを使って
色々とやっておりました。
おじいちゃんには
生姜温熱をやっていましたが
免疫が上手く働いたのか
ガンが小さくなっていきました。
病院の医師は
「どうしたんや」と、驚いたのです。
しかし
ある日を境に生姜が合わなくなり
かといって、ビワでもなく、ヨモギでもない。
当時は、エキスの種類が少なかったのです。
エキス温熱が使えなくなって
シンノオルの浴槽通電に切り替えましたが
体内の電気バランスを取り
イオンの助けを借りて血流を良くし
弱った臓器を回復させる・・・のが
シンノオルの理論でしたが
残念なことに
シンノオルは熱を発生させられません。
熱に弱いガンに対して対応できなくて
鼻から出血が始まりました。
そこで
ご家族は主治医に入院を頼んだのですが
「抗がん剤を使わないなら
入院はさせられない」
と、拒否されたのです。
私は再びサポートを頼まれ
鼻から大出血が起こるたびに
シンノオルの治療機を持って
往診しました。
出血は大抵、夜中でした。
私も若かったので
3日を明けずに夜中の往診をしました。
今思うと、良い経験をさせてもらいました。
ご家族の色んな思いを知ることが
できました。
自宅介護の大変さも知りました。
あと少しだと思うから
心残りのないように
家族みんなで精一杯世話しよう・・・
と決めたけど
余命1ヶ月が過ぎても
おじいちゃんは死なないし
すでに1年が経ち
夜中になると鼻から大出血するし
当番を決めて
世話をしていた家族は
体調を崩して
順番に倒れていきました。
ついに
「シンノオルの電圧を上げて
おじいちゃんを死なせられませんか」
とまで思い詰める有様でした。
こんな状態が続きましたが
いつかは命の終わりを迎えます。
往診を頼んだ医師が
注射をして帰ったすぐ後に
おじいちゃんは息を引き取ったといいます。
医師は戻ってきて
臨終を告げてくれたそうです。
私は
おじいちゃんの好きだった饅頭を持って
お焼香に行きましたが
皆の顔が
晴れ晴れとしておられました。
「仏さんのような顔でした。
こんなに楽に死ねるなら
ガンもよろしおますなぁ~」
と言われたのです。
私はこの言葉が忘れられません。
エキス温熱に来られている人は
みなさん、痛みがなく楽に亡くなられます。
体に攻撃的な治療をしてないからでは
ないかと思います。
これは私の個人的な感想です。
決して西洋医学の3大療法を
否定してるわけではありません。