終戦、4年後に生まれた私は

戦争の記憶はありませんが

 

父が時々聞かせてくれました。

 

俺はあの有名な戦艦、赤城に乗っていたんだ。

 

でもな、俺は結核になって

 

船を降ろされたんだ。

 

と、言いながら

父は手術跡を見せてくれました。

 

 

 

その後、赤城は沈んでしまったんだ。

 

俺は病気で生き残った・・・

 

俺が死んでいたら

お前はこの世にいなかったんだぞ。

 

と、父が言ったとき

 

素直に、「そうだね」と

言っておけばよかったなぁ~と思うのですが

 

ヒネクレ者の私は

 

「私は生まれていたよ。

お父さんが違うだけだから・・・」

 

なんて言って

 

父の顔を曇らせたことを

覚えています。

 

 

今、平和に過ごせるって

 

とても有難いことなんだと、思う。