「うちの子、ほんまにアホで頼りなくて
何をやってもうまく出来ないので心配です」

と言われるお母さんがいます。

おばあちゃんまでも
「うちの孫、ほんまにアホですわ」
というものだから

子どもは
まさに言葉通りの事をやってしまいます。

A君が大学受験に落ちた時も

おばあちゃんは
「やっぱりあの子はアホや」と言いました。

「どこの大学を受けたのですか?」と聞くと

「○○大学」というではありませんか。

入るのに難しい国立大学です。

A君は実際には勉強が出来る子なのですが
いざという時に実力が発揮できないようです。

日本人は
謙虚、謙遜、控えめが美徳とされる民族でした。

しかし
謙虚や謙遜が行き過ぎると
自信をなくすことにもなります。

私の父は勉強が出来ない私に
決して「アホ」とか「出来ない子」とは言いませんでした。

私がもっと出来ていたら傲慢にならないように

「うちの子、まだまだダメですわ~」
と言っていたかも知れません。

本当に出来なかったから、私が落ち込まないように

「大丈夫だ。お前は大器晩成型だ」
とずっと言い続けてくれました。

だから、私は
大きくなったら出来るんだと
思っていました。

高校受験を意識するようになってからは

人の話が聞けない私は
自分のペースで本をじっくり読んで
勉強し始めました。

それ以来、本番になると
不思議と実力以上の結果が出ました。

私の実力というより
何か目に視えない力が代わりにやってくれた
という感じがしておりました。



言葉の力というのは

恐ろしくもあり
素晴らしいものでもあります。

お母さんのストレスの原因の一つに
子どもの心配がありますが

潜在意識を探る前に

自分がいつも投げかけている言葉に
気をつけてみるのも良いかもしれません。