私の母(92歳)は
長いことバセドウ病を患っていました。
当時はこれといった有効なお薬もなかったようです。
母の顔は目が少し飛び出しているように見えましたが
私には辛さを一切言いませんでした。
母が聞かせてくれた生い立ちは
戦争の最中でよくある話のようでした。
将校が集まるクラブのホステスをしていた女性が
ある将校さんと恋をして母を宿しました。
しかし、その将校さんは
自分の子が宿ったことも知らずに戦死です。
・・・とまぁ、こんな事情で
そのホステスさんは母を子どを亡くした人にあげて
自分は新しい人と結婚しました。
母も家庭を持ち
二人の子持ちとなってからも
心の中ではずっと生みの親を恋しがっていたようです。
とうとう母は自分を産んだ人の居場所を突き止めて
会いに行きました。
そこで聞かされたのは
「私はあなたのことを知りません」・・・という言葉でした。
その女性にとって
いきなり現れた過去の産物である母は
迷惑な存在だったようです。
すっかり生みの親への未練を断ち切った母は
それ以後、バセドウ病が治ってきたのです。
甲状腺には恨みの感情があると言いますが
未練も執着も手放すと
同時に恨みも手放されていったようです。
私は母のバセドウ病が薬も飲まずに治ったので
ほっておけばいつしか治る病気なのだと
思っていました。
「色々あったのね・・・・・・」
長いことバセドウ病を患っていました。
当時はこれといった有効なお薬もなかったようです。
母の顔は目が少し飛び出しているように見えましたが
私には辛さを一切言いませんでした。
母が聞かせてくれた生い立ちは
戦争の最中でよくある話のようでした。
将校が集まるクラブのホステスをしていた女性が
ある将校さんと恋をして母を宿しました。
しかし、その将校さんは
自分の子が宿ったことも知らずに戦死です。
・・・とまぁ、こんな事情で
そのホステスさんは母を子どを亡くした人にあげて
自分は新しい人と結婚しました。
母も家庭を持ち
二人の子持ちとなってからも
心の中ではずっと生みの親を恋しがっていたようです。
とうとう母は自分を産んだ人の居場所を突き止めて
会いに行きました。
そこで聞かされたのは
「私はあなたのことを知りません」・・・という言葉でした。
その女性にとって
いきなり現れた過去の産物である母は
迷惑な存在だったようです。
すっかり生みの親への未練を断ち切った母は
それ以後、バセドウ病が治ってきたのです。
甲状腺には恨みの感情があると言いますが
未練も執着も手放すと
同時に恨みも手放されていったようです。
私は母のバセドウ病が薬も飲まずに治ったので
ほっておけばいつしか治る病気なのだと
思っていました。
「色々あったのね・・・・・・」