「誰だって 暗い気持ちになることがある。

光を見たくないときも。

思い出して、みんな。

いちごの王さまは 教えてくれたわ。

優しさと思いやりの心があれば、

どんな時も 誰とでも

仲良く 助け合って 生きていけるって。

心はみんな一緒なの。

私達も、女王も。

だから、闇の女王とも仲良くなれるって

信じたいの。」


(ミラクルギフトパレードより)




私は、ハローキティの この言葉がきっかけで、
キティのことが好きになりました。

両親の離婚…
家族の不仲さ…
1ヶ月足らずの退職…
摂食障害…
夢への挫折…

自信を失い、真っ暗な人生を歩んでいる中、
キティの言葉が、
私の心に 光をさしてくれた。


サンリオの企業理念は、「みんななかよく」。

私にとって サンリオは、
自分が居る環境とは
正反対の世界。

それは…
優しくて、温かくて、愛に満ちていて、
夢が溢れていて、心が安らげる場所🌈


いつか 私も、キティのようになりたい。
サンリオのような世界にしていきたい。
私は もう一度、夢を抱くことが出来た。


以来、キティのぬいぐるみや洋服、
アクセサリーなどを見つけては買い込み、
キティグッズがどんどん増えていった。

買い物をしている時は、
身も心も キティのようになれた自分を想像し、
未来の自分に希望を抱けて、
とてもワクワクしていた。


しかし…
家に帰ると、
その輝きは あっという間に消えてしまう。







散らかり放題の部屋に、
ぬいぐるみを飾るスペースもない。

せっかく買った服も、
祖母に見られたら「そんな格好して…」と
変な目で見られる。
だから、着ることも、洗濯に出すことも出来ない。

結局、一度も着ないまま、
しまわれている服が殆ど…。

部屋が散らかり過ぎているので、
どこに置いたのかさえ
分からなくなってしまう。

買ったことも忘れて、
同じものを ふたつ以上
再購入してしまう事もあった。


家に帰る(現実に戻る)と、最悪な気分になる。

だから、頻繁に、何度も、
サンリオの世界に浸り込むようにしないと、
自分が保てなかった。



今 思うと、
あの頃の自分は、
「憧れ」と「現実」の差が違いすぎて、
余計に辛くなっていたのではないかなぁ…と感じた。


キティのように、優しくありたい。
サンリオのように、「みんななかよく」したい。

だから、みんなの顔色を伺って、
みんなの言われた通りにやって、
自分の汚い部分を見せないように、
人に合わせてきたつもり…。

でも、私の心は満たされなかった。

それどころか、
私はこんなにやってあげたのに…
あなたの為に、言う事を聞いてあげたのに…
なんで私だけ、こんなに我慢しなきゃいけないの?
なんで私ばっかり 振り回されるの?

見返りばかり求めてしまい、
人のことが どんどん嫌いになっていく。
憎しみや恨みばかりが大きくなっていく…。

「みんななかよく」を目指して
頑張ってきたはずなのに、
逆の現象が起こっている。

何故なのだろう…?

私は、
キティのことを…
サンリオのことを…
本当に愛しているんだよね…??

なのに、
遠ざかっているような気がする。
どうして上手くいかないんだろう…?

そんな風に考えていたら、
違う世界のキャラクターが、
私の頭の中に 突然 現れた。


そこから また、新しい物語が始まる。

(次の記事へ続く)