【お気に入り度★★★★☆】

 

【あらすじ】

プロの囲碁棋士になる夢を、家庭の事情で断念したチャン・グレは、コネで大手総合商社のインターン生になる。

社会経験のないグレは、同期たちから嫌がらせを受け、直属の上司のオ課長やキム代理にも冷たくされる。

どんな逆境にもめげず、囲碁で培った記憶力と集中力を発揮して、徐々に周りの信頼を得ていく。

社員採用試験の課題が出され、グレは変わり者のソンニョルと組んでプレゼンをし、試験官たちに評価される。

グレは契約社員として採用され、営業3課に配属となった。

正社員の同期、ソンニョル、ヨンイ、ベッキもそれぞれの部署に配属された。

グレをはじめ4人の新入社員たちは、さまざまな困難に直面する。

 

【雑記】

韓ドラを語る上でこのドラマは外せない、ということを耳にして、いつかは視聴しようと思っていた本作品。

 

イ・ソンミンさんが出ているなら、期待は大!

他、豪華キャスト勢ぞろい!

 

10年前の作品ですが、大手商社を舞台に、ビジネスマンたちの人間ドラマが泥臭く描かれています(いい意味で)。

 

特に、イ・ソンミンさん演じるオ課長は、人間味あふれるキャラクターです。

オ課長は、出世できなくても、自分の仕事にポリシーを持っていて、部下や同期、上司にまで義理人情に厚い男です。

同じく営業3課のキム代理も、仲間思いで誠実に仕事をする義理堅い男。

 

そんな営業3課に配属されたイム・シワン演じるチャン・グレは、初めは経験がなくて、仕事ができないヤツなのかと思われましたが、持ち前の記憶力や、囲碁で培った勝負師の一面が表れ、徐々に会社の利益に貢献する逸材へと成長します。

 

途中から営業3課に異動してきたチョン課長は、パク・ヘジュンが演じています。

この方、中年層の中では断トツイケメンでいい役者さんですね~

特に「おつかれさま」のグァンシク役がもう最高でした!

 

グレの同期3人もまた、それぞれのバックグラウンドを持ち、それぞれに悩みを抱えながら、新入社員として奮闘しています。

 

唯一の女性ヨンイは、部署内で、女しかもできる女ということで、男性社員たちからわざと雑用をさせられたり、セクハラ発言で罵声を浴びせられたり・・・。

 

ソンニョルは、部署内の先輩がずる賢くて、ほんと嫌な奴にひたすら耐えています。

ソンニョル役のピョン・ヨハンは、「白雪姫には死を」でものすごい俳優さんだなと思っていて、このドラマで髪型が違ったので初めは気づきませんでした。

 

ベッキは、プライドが高く、自分の能力に自信を持っています。

入社したその日に、教育係の先輩に自分の企画案を渡しますが、

「その前に、おまえは基本ができていない。」と一蹴され、自分の意志とは真逆の、地味な仕事しか与えられずに不満を募らせています。

 

私もかつて、新人を教育する立場のときに、その新人が、全然基本ができていないにもかかわらず、「基本なんてつまらない。」的な発言と、やたらオリジナリティを出そうとしてきて、めちゃめちゃ腹が立ったことを思い出しました。

「基本」大事です!

まずは、どの世界でも、謙虚に先輩の仕事を見なさい!と言いたいです。

その先輩の良いところだけじゃなく、良くないところもしっかり見ていたら、必ず自分の力になります。

 

オ課長と同期のソン次長は、仕事ができるワーキングママ。

すごく優秀で、周りからの信頼も厚い女性です。

でも、立場が上になると責任ある仕事も多くなり、家庭を犠牲にせざるを得ない状況になります。

重要な会議があるため、子供のお迎えに行けず、そのせいで子供が寂しい思いをしていることに心を痛め苦しんでいます。

わたしも、仕事がどうしても休みづらくて、息子の幼稚園の参観にずっと行けなかったことがありました。

卒園する前の最後の参観で、やっと初めて見に行った時に、息子が健気に頑張っている姿を見て、「どうして今まで来てあげられなかったのだろう。」と、仕事を優先して息子を犠牲にしてきたことに後悔し、その場で涙があふれてしまいました。

 

さまざまな立場や考えの人間が、会社という大きな船の中で、目的に向かってそれぞれが自分のスキルを活かして努力して成し遂げようとする姿が、丁寧に描かれていました。

 

とても温かくジーンとくるシーンがたくさんありました。

星★★★★4です。