【お気に入り度★★★★★】
【あらすじ】
19歳の2人の少女ダウンとボヨンが残虐に殺害される。
あちこちに血が飛び散り、血の海のようになった倉庫で息絶えた少女たちの遺体は見つからなかった。
容疑者は彼女たちの友人のコ・ジョンウ。
泥酔していたジョンウは何も思い出せない。
殺したという記憶もないが、殺していないという記憶もなかった。
それから11年後、青年になったジョンウが出所する。
真実を知るため奔走するジョンウに対し、村の人々の態度は険しいものであった。
そんな中、ジョンウの母が橋から落ち、意識不明の重体となる。
【雑記】
サスペンスが苦手な私ですが、なぜか気になって観てしまいました。
結論から言いますと、星★★★★★5です!
なぜかというと、人間の様々な面を丁寧に描いていて、ものすごく練られた作品だと思うからです。
村の裕福な家庭に生まれ、何一つ不自由のない生活を送ってきたコ・ジョンウ。
医大に合格し、美人の彼女がいて、ルックスもよし、スポーツもでき、性格もよくてみんなの人気者。
それなのに、ある日突然殺人者として囚われ、11年も服役することになってしまう、という衝撃。
牢獄では、暴力を受けるなど過酷な環境でひたすら耐え抜くジョンウ。
一方、ジョンウの父親は死んでしまい、母親は殺人者の母親と罵られ辛い日々を送っていました。
どんだけどん底の人生なんだーとひたすら観ていて辛い視聴者ですが、どんな目にあっても諦めずにひたすら真実を求めるジョンウに惹き込まれました。
ジョンウ、頑張れ!
回を重ねるごとに、だんだんと真実があらわになってきます。
村の人々が、最初から全員怪しい感じは出していましたが、案の定ボロが出てきて、なるほどなるほど・・・となります。
おいおいおい、それは無いでしょって思うような、でも確かに存在する人間の醜い部分が起因となって、それが幾重にも重なって、この事件が起こったと言えるでしょう。
最初はジョンウのことを前科者として快く思っていなかった他所から来た刑事さんが、ジョンウの協力者として一緒に真実を暴いていくところもよかったです。
この刑事さんも、辛い過去を引きずっていました。
ジョンウ自身、まっすぐに両親の愛情を受けて育ってきただけに、人々の態度や所業に対し怒りと悲しみがありつつも、それでもなお優しさが感じられます。
全く飽きさせることなく、最終回までストーリーが進んでいきます。
人間の欲望、嫉妬、愛情、恐怖、疑念、いろいろな感情について、考えさせられた秀逸なドラマでした。
俳優さん達が、もう揃いも揃って皆すごい!
文句なしに、星★★★★★5です。
