システム情報管理課で働く前は在庫管理課で働いていた。
デパートの在庫管理課では毎年、棚卸しで1週間近く在庫数をシステムに入力する作業をする。従業員は総出で夜遅くまで残業する。
システム情報管理課では、棚卸しが終わってからデーター処理を行う。デパートの倉庫の棚卸しが一番大変なのは抱えている在庫数が多いからだ。倉庫の棚卸しがやっと終わり、データー処理を終えた後、棚卸し責任者が私のところにやって来た。
棚卸し責任者は転がった方が早いくらいの達磨体型!名前はジョー!
「実は在庫がまだあったからシステムに入れて欲しい」もう処理が終わった後のことだった。初めてのことでやり方が分からなかったので、アメリカの本部に電話をかけて指示を仰いだ。
指示通りにやってEnterキーを人差し指でポンと押した。すると全てのデーターが飛んで消えてしまったのだ。私は青ざめた。
データー修復を試み、夜中から翌朝10時頃まで残って復旧作業に取り掛かったが無理だった。こりゃ、首だなぁ〜
朝、上司に報告し、帰り際にデパートの最高責任者に偶然出会ったので事情を説明し謝罪した。
「あなたの上司は今どこにいるの?」「自宅にいると思います」そしてうちの部署は暫くデパートの管理下に入ることになった。
翌日、私は在庫管理課の従業員に謝罪。ジョーにも説明したいと上司に告げると、
「君は彼を殺す気か?ジョーは心臓発作で入院しておる」と言うではないかっ!!!
「え〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ!!!」![]()
ダブルショック!!!
「私は運良く心臓に毛が生えてるから心臓発作にはならないけどね」と上司にジョークを言う私。笑ってる場合じゃない。
在庫管理課の従業員からは非難轟々!前に同じ部署で働いていたので、どれだけ大変な作業かは分かっているから平謝りするしかない。死者が出なくて良かったと胸をなでおろす。(笑)
私の汚名は瞬く間に広がり、当時、私の名前を知らない人はいなかっただろう!
ジョーは暫く私と口を聞いてくれなかったが、まぁ〜、しゃ〜ないっ!!! そんな事をクヨクヨ考えても先には進めない。
ちょうどシステム情報管理課にIT部門が出来て、部署が拡大したので私はパソコンの修理やネットワークの構築をするIT部門に異動した。
異動する前に二度と同じ間違いが起こらないようにマニュアルを作成した。死者が出ると困るからね。(大笑)
翌年、上司から「デパートの最高責任者から、君にまた棚卸しお願いしたいと依頼がきてるがやるか?」聞かれ、私は即答で、
「私の汚名がずっと残るのは嫌だからやらせて下さい!名誉挽回しなきゃ」と引き受けた。
そして、棚卸しは大成功に終わった!
そのせいか、デパートの最高責任者から新しいシステムをレストランやフードコートに導入し、レジを総入れ替えするのでプロジェクトを私に任せたいとの申し入れがあり、アメリカへ行かされた。
見てくれてる人はちゃんと見てくれてる!
一生懸命、朝まで働いた甲斐があった! あの朝に最高責任者に出会ってなかったら、全てが変わっていたかもしれない。
タダでは転ばない私。こうやって大失態をしながらも降格ではなく昇格した。
不撓不屈の精神を持って頑張りま〜す!(^^)