私にとっては、「労働組合」というのは政治色が強すぎて、何か怖く、
入ったら抜けられないんじゃないかというイメージだった。
何でそんなに政治臭がするのかもわからないし、
強硬で重苦しい感じがしていた。
入ってみると、労働組合の、というより、私たち働く人を守る
拠り所が『法律』しかないんだ、ということを知った。
企業など組織の権力者は「♯6 会社における権力とはなにか」
で書いたように指示命令権や人事権、解雇権などを有し、
あまりに強大であるために、それが暗に陽に圧力として濫用されがちになる。
雇われるほうは、「仕事を失う」=「収入を失う」「人間関係を失う」
「負けた、落ちこぼれたような感じがする」というような恐怖心から
従属せざるを得ない状況になることも多い。
それが暴走しないように、一定の基準のもとで取り締まることができる
ようにしてくれているのが、「労働に関する法律」なのだ。
「♯8 残業代の計算方法」「♯17 労働組合でできること」の
記事に書いてあることも、法律がなければ、私たちは無力であり、
ルールを決められる人に隷属するしかなくなる。
だから多くの労働組合幹部というのは、法律を作る立場である議員と
関係を深めるのに躍起になり、力を持とうと全力を尽くす。
これが「政治色が強い」理由である。
何しろ、労働者を守る法律は新しく作るだけじゃなくて、
今までの法律も、資本家、権力者の論理でしれっと変更されたり、
なくなってしまいかねないからだ。
しかし、私が加入している労働組合の系統は、政治的なことは
何も強制されない。
情報はあるし、熱心な方もいるのだろうが、
個別には何の縛りもないし、まったくの自由だ。
今や、応援すべき政党がない、ということもあるのかもしれない。
とにかく、思想信条は自由なので、そういう意味において
意外に窮屈なこともない。
ただ私たちは、労働組合か否かに関わらず、誰かが蹂躙された上に
成り立つ成功や幸せを否定できるように、情報を集め、ルールを作る人を
どう選べばいいのかを考える必要があると思う。
そして今の国会議員にそれを求めるのが難しいのであれば、
違う方法をみんなで考えていきたいと思う。
愛仁会 パワハラ裁判 島本有紀子さん(仮名)を支える会事務局
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