「治っても何も変わらないだろう」と思っている人は多いですが、実際に治れば大きな違いがあり、治っている実感があります。「底なし沼から生還した」「モノクロの世界からカラーになった」etc.心次第で天と地ほど変わってしまうことも実感できるでしょう。生まれ変わったかのように感じる人も少なくありません。また、心身は不二なので、肉体にも良い影響を与えます。
治ってみるとあっけないものです。「どうしてこんな当たり前のことに気づかなかったのか」「もっと早くやっていれば良かった」という思いにもなるでしょう。これに人類は長い間、解決法がわからず、多くの人が「異常者」のレッテルを貼られ虐げられてきた歴史があるかと思うと、無知の怖さを改めて知らされます。まだまだ科学や医学ではわからないことがあることを学び、真実を追究していくべきです。
〇改善後の流れ
少し改善すると、だいたい次のような流れを辿ります。
・余裕が出る
努力で改善することがわかれば治すのが楽しくさえ思えるでしょう。また、1度でも改善すれば、たとえ苦しみは残っていても余裕が出てきます。
・リピートする
楽になると努力しなくなるのが人間です。しかし、習慣の力は強く、心の病を生み出す力が残っているため、また苦しくなります。そして、また努力して治そうとします。改善→油断→再発という流れをしばらく繰り返すのです。
・完治は難しい
長年の習慣によって生まれたクセを短期間で治すというのは難しいことです。短期間で治ったかのように見えても根深く残っていると見るのが自然です。よく「10年間心の病だった人は治すのも10年かかる」などといわれますが、一面の真理があるでしょう。
〇もっと治る
「治る」といっても、相対的なものなのでピンからキリまでレベルがあります。往々にして「治る」のレベルが低いので、もっと治ると教えてあげたいです。
「患者に体調を尋ねると、私の薬物療法の効果に患者さん自身も満足している様子で『気分はいいです』という答えです。そこで私が『生活はどうしていますか?』と重ねて質問すると、『ほとんど1日寝て過ごしています』という返事が返ってくるのです。本来なら、仕事や家事に忙しいはずの年齢の人が連日、ほぼ寝たきりで過ごしている。これで果たして病気が治ったといえるのでしょうか」(大塚明彦/精神科医)
たとえば「症状が出ないだろうか」と気にしている状態は、まだ治ったとはいえません。治った状態というのは、気にしないようにしようとさえ思いません。