仏教では次のような生命観が説かれています。
・六道輪廻
・四生
・生命は同根
・六道輪廻
科学では38億年前に生命が誕生したといわれていますが、仏教では、始めの無い始めから、終わりの無い終わりに向けて、車の輪のように転生を際限なく繰り返していると説かれます。有名な六道輪廻です。
六道とは、六趣または六界ともいい、次の6つの世界を指します。
地獄界:苦しみしかない世界で、六道の中で最悪の世界
餓鬼界:餓鬼が住む世界で、飢え苦しむ世界
畜生界:犬や猫、虫や魚などの世界
修羅界:修羅が住む世界で、争いが絶えない世界
人間界:私たち人間が住む世界
天上界:天人が住む世界で、六道の中で最も楽しみが多い世界
自ら造った業によって輪廻しているため、業道輪廻ともいいます。
ちなみに、「世界」という言葉は今でも一般的に使われていますが、元は仏教用語で、生き物が住む時間と空間の全体をいいます。「世」は三世、「界」は東西南北上下を指します。
・四生
生物の出生方法を四種類に分類したものを四生といいます。
化生:業の力から出生するもの。天人や幽霊など
湿生:湿気のある中から出生するもの。魚類・両生類など
胎生:母胎から出生するもの。人類や獣類など
卵生:卵から出生するもの。鳥類など
化生以外は科学でも明らかになっていることもあり、わかりやすいでしょうが、化生はわかりづらいでしょう。
多少なりとも化生をわかりやすく説明するなら夢のようなものです。夢の中では、人間にしても動物にしても、突如現れたり消えたりします。このような生まれ方を化生といいます。
・生命は同根
そして、生命は同根と説きます。
歎異抄には「一切の有情は、皆もって世々生々の父母兄弟なり」と説かれています。これは、「すべての生物は、これまでの無限の生と死の繰り返しの中で、父母や兄弟という関係にあったのだ」という意味です。
また、奈良時代の僧、行基は「山鳥の ほろほろと鳴く 声聞けば 父かとぞ思い 母かとぞ思う」という歌を詠んでいます。