前回、起業にはステップがあると書きました。


④以外のそれぞれのステップについて詳しく書いてみたいと思います。

④は私自身が経験していないので、書けません。


『① まずは自分一人食べれる状態にする』 という最初のステップですが、これを実現するのは結構難しいです。


①の段階は、サラリーマンの時優秀だった人ほど実現するのが難しいと思います。

優秀なサラリーマンの多くが専門性の高い仕事をしているからです。


専門性の高い化学薬品の資料を作るとかIT業界でデータ処理のプログラミングをやっているとか。


でも、こういう専門性の高い仕事は、大きな組織があるからできることです。


大きな組織を辞めて一人でこういう仕事を請け負うことは現実的ではないです。


私のことを話せば、サラリーマンの時以下のような仕事をしました。


① 営業(物を売って歩くようなセールス)

② 営業(自社工場と法人顧客の間で納期や品質などの調整をおこなう仕事)

③ 営業(自社製品のスペックを新規物件に入れ込んで、会社の売上を後押しする仕事)

④ マーケティング(営業戦略などを考える仕事)

⑤ マーケティング(化成品の技術資料を作成したり、技術的な問題を解決する仕事)

⑥ 職人(土木現場でコンクリート打設や掘削作業)


一番専門性が高くて難しかったのは、⑤の仕事です。

⑤の仕事に関しては、日本でも10人ぐらいしか詳しい人がいないことを知っています。

本当に専門業界の技術の仕事ですから。


でも、⑤の仕事を独立して請け負うなんて会社のサポートがなければ力量的に不可能ですし、そもそもそんな限られた仕事の需要なんかないので仕事として成り立ちません。


『よくサラリーマンの時の経験を生かして独立しよう!』なんていう人がいますが、これは正しい意見とは言えないです。


私も自分自身の職歴を生かして仕事をすることができないか、いろいろ試行錯誤しましたが、殆どダメでした。


私が具体的にしたのは。以前の会社の上司に技術資料の作成や営業活動を請け負えないか相談したりしました。でも外注する必要性のないものばかりでダメでした。


私が感じたのは、サラリーマンの時の『職種』 という考え方では独立して仕事をすることができないということです。


『職種』 とは組織があるから成り立つものなのです。



次に私がやったのは、『職種』という概念を捨てて『職能』という概念で考えることでした。

私が持っている職能は、


- 英語が話せる

- 技術に明るい

- 開拓営業ができる

- セールスができる

- 市場調査ができる

- 建設業界と工業製品業界の業界知識がある

- etc


これらの能力から考えて、以下のような仕事ができないか模索しました。


- 通訳・翻訳

- 営業代行

- 技術資料の制作請負

- 市場調査

- etc


でも、なかなか上手くいきませんでした。


例えば、通訳や翻訳をしたいという人はかなりの数いて、競争が激しいです。


その競争に勝ち抜くためには、通訳・翻訳の養成所みたいなところで授業を受けて、資格を取ってなんてしないとダメです。


そして、資格を取ったとしても英語の通訳・翻訳をする人なんて山のようにいますから仕事の単価が安いです。


営業代行に関して言えば、営業は会社の戦略の中心ですから外注なんて殆どしません。

なので、どんなに高い営業能力があっても、営業代行という仕事自体がないです。


いろいろやった結果、私が仕事として成り立たせることができたのは、市場調査ぐらいでした。


海外企業や外資のために日本市場を調査する仕事です。


これは、一見専門性が高く需要が少ない仕事に思えますが、私は市場調査の業界を限っていません。


自分が得意な建設業界以外でも、チョコレートの市場調査をしたりミネラルウオーターの市場調査をしたり何でもやります。

業界を限定せずに市場調査をおこなうことで、独立して食べれるぐらいの仕事量をいただくことができるのです。